月乃さんとの出会いは、3年ほど前にさかのぼる。
新宿ロフトプラスワンでおこなわれた雨宮処凛ちゃんのイベントで共演してからだ。
おたがい「ふん、しょせんもとアル中よ」「ふん、しょせんもとヤク中よ」と思っていたが、オレは月乃さんの詩にシビレ、月乃さんもオレの歌に感動し、「今度いっしょにやりましょう!」と意気投合したのだ。
以来、まるで魂の兄弟のようにつきあっている。新潟や東京など共演回数はおぼえられないほどだ。
月乃さんのユーモアと単純明快な言葉の力は、オレの芸風と共通のものがある。
同じメッセージを伝えるなら、表現方法はシンプルであればあるほどより多くの人にとどくのだ。
月乃さんのセルフストーリー(自伝)オペラは、2月11日新潟市、3月30日東京高円寺東京高円寺、今回で3度目である。今日は新潟のカルチャーシーンを牽引するふたりの重要人物が見にきてくれた。
新潟の吉本興業といわれる芸能プロダクション「NAMARA」が経営する「NAMARA-YA」では2回目のライブだ。以前は「NAMARA缶詰カフェ」という名前で、お笑いライブを定期的におこなっている。
![080531ナマラ1](https://stat.ameba.jp/user_images/c7/3f/10068991047_s.jpg?caw=800)
「NAMARA」を主催する江口さんは新潟のスーパースタ-である。新潟のコンビにでは「江口弁当」の似顔絵のぼりがはためき、江口さんは覆面レスラーかせむしの老人に変装しないと町を歩けない(笑)。
江口さんはお笑いライブのプロデュースだけでなく、心身障害者の「こわれ者の祭典」を月乃さんと立ち上げたり、刑務所の慰問ライブをはじめ数々のチャリティーをおこなっている。
「おおー、江口さん、ひさしぶりですねえー!」
童顔でハンサムな江口さんは「江口弁当」の試食をしすぎたせいか、「あごメタ」(あご肉がメタボリックシンドロームの警報機である)になっていた。
「今日は純粋にお客として見にきました。こちらイベントプロデューサーの小川さんです」
NPO法人「文化現場」を主催する小川弘幸さんはNAMARAよりはやくから新潟でさまざまなイベントをおこなってきた。
それにしてもつぎつぎとすごい人に会うなあ。
なぜか新潟が第二のふるさとになりつつある。
今日の月乃さんはパジャマではない。いつもはステージ衣装としてひきこもり時代のパジャマを着ているのだが、スーツにネクタイという月乃さんをはじめて見た。ううむ、かっこいいぞ。醜形恐怖症で悩んでいたとは思えないほど、長身ハンサムないい男である。
家族の崩壊や対人恐怖、アルコール依存症やひきこもりを超えてきた男は、いまや日本を代表する詩人である。
数日前、テレビのニュースで硫化水素自殺を取り上げていたとき、月乃さんが映っていた。何度も自殺未遂を経験した月乃さんは「ストップ、ザ硫化水素自殺」というキャンペーンをやっている。ではその新作詩を少し抜粋しておこう。
![080531ナマラ2](https://stat.ameba.jp/user_images/8a/52/10068991049_s.jpg?caw=800)
お父さん、僕たちは、
ひとりぼっちの、羽の抜けた渡り鳥です。
生きていく恐怖に身がすくむ。
一羽では飛んでいけない。
硫化水素の死の連鎖は、
死という岸辺に向かって飛んでいく、渡り鳥たちの群れだ。
僕は生きる連鎖のなかにいたい。
生きる渡り鳥の群れの中にいたい。
弱い羽で、海を越えていきたい。
生きる恐怖に向かって。
群青色の海の上、
海に落ちそう、
スレスレに飛びながら、
水しぶきを浴びて、
お父さん、
僕はそんな鳥たちの中でしか、生きていけないんです。
お父さん、
殺すな、死ぬな、生きろ!
殺すな、死ぬな、生きろ!
殺したくない、死にたくない、僕は生きていたい!
(月乃光司作)
1、 Hello my mom!
2、 愛を知らない子供たち
3、 リストカッター
4、 WAR
5、 背中
6、 家族
7、 今日は死ぬのにもってこいの日だ
オレと月乃さんのメッセージは、心理学用語で「サバイバー」と呼ばれる地獄からの生還者だ。ともに数々の仲間の精神崩壊や死を見つめてきた。
こうしてわれわれが生き延びているのは、自分の意志や生命力が強かったからではない。ましてやただの偶然ともちがう。
じゃあ、なぜわれわれが生かされているのか?
無念のままこの世を去った死者たちのメッセージを伝えるためだと思っている。
あの世とこの世のがけっぷちにぶら下がりながら、オレたちは叫びつづける。
死ぬな、生きろ!
それでも人生は美しいと
![080602つつじ](https://stat.ameba.jp/user_images/db/da/10068991053_s.jpg?caw=800)
※明日6月7日(土) 新宿歌舞伎町ルイードのロックフェスの応援団、あと9人ほどよろしくお願いします!
なにしろチケットのノルマがいるライブなんてやったことがないのよ。ノルマに達しないとノーギャラ、ノー交通費どころか出演者が赤字を支払うという涙涙のシステムだったのね(ヘルプ!)。
AKIRAの出演時間は明日の夕方5時半からです。多少のずれが予想されるので、5時にはきてください。
前売り予約はメールが間に合わなくても、入り口で「AKIRA応援団に前売り予約した○○です」と伝えればOKです。
akiramaniacom@yahoo.co.jp
★200万人以上の熱気に包まれた伝説のライブハウス「ルイード」での新宿ロックフェスティバルです。
![080607ルイード](https://stat.ameba.jp/user_images/a3/31/10067022708_s.jpg?caw=800)
全国から選び抜かれた今もっとも熱いバンドたちに、たったひとりで挑みます。吉岡一門と戦う宮本武蔵の覚悟なので、ひとりでも応援団よろしくお願いしまっす!!(そこはかとなく盛り上げてください)
6月7日(土) 新宿歌舞伎町ルイードK4
〒160-0021 新宿区 歌舞伎町 1-2-13 新光ビルB2(地図)
電話問い合わせ:03 5292 5125
OPEN 15:00 / START 15:30(オールナイト イベント。AKIRA出演は17時30分~)
ADV:3,000(D別) / DOOR:3,500(D別)
出演:AKIRA / Soul吉木&Soul Mate / 乙女座 / クッキーサトナカ&ヘンデルとグレーテル/ Bummer Struck / T04E / crageon / バーズランド / 新宿スリム/カツミブラザーズバンド / フルハウス