太陽の村チャリティーライブ | New 天の邪鬼日記

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小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

2月9日(土)太陽の村
知的障害者施設「太陽の村」は光のパワーに満ちあふれている。
ふつう「チャリティーライブやってます」なんて言うと、いい人とか善意にあふれた人と思われちゃうだろ?
ぜんぜんまちがってる。
オレは「悪意」のかたまりでチャリティーライブをやっているのだ。
なにしろチャリティーライブほど「儲かる」ものはない。
やつらは1億円だしても買えないレアグッズをあたえてくれる。
それは「元気マネー」だ。
オレの言葉で言うと「友情貯金」。
さらにかっこつけて言うと「スピリチュアル・マネー」。
いくら交通費や自己出費を出そうが、「裏・長者番づけ」でオレは億万長者なのだ。
今日もすごかったよう!
月乃さんは「太陽の村」という光を利用し、ハゲ頭からハンチングでモールス信号を送って「人生は水戸黄門」や「ハゲとハグしよう」って暴れまくっている。
太陽の村サチエ月乃光司&sachie.photo by YOKO
脳性まひブラザースは車椅子にのった「女殺しボイス」の周佐と急にファッショナブルになったダイゴが司会をし、とてつもなく爆笑の「桃太郎」というネタを発表した。
0802太陽の村1桃太郎が勇ましく刀を抜くと、ちびっこい刀が飛び出す。右がDAIGO。左が周佐。photo by YOKO

誰が出演者だか観客だかわからなくなった会場は入り乱れて、いきなり手を上げた人が叫ぶ。
「新潟市北部営業所」
関係ないタイミングで関係ない言葉で、オレは笑いのツボにはまってしまった。がっはっは、「新潟市北部営業所」、なぜなんだあー、「新潟市北部営業所」、腹筋がちぎれる「新潟市北部営業所」。
月乃さんと「NO麻痺!(脳性まひブラザース)」が盛り上げ、オレのステージがはじまる。
「どんどん踊って、もう好きにして、新潟市北部営業所!」

1、ハロー・マイ・マム
2、限界
3、だいじょうぶマイフレンド
4、Happy birthday
0802太陽の村2新潟市北部営業所カーニバル。photo by YOKO

踊りまくる観客、「新潟市北部営業所」男はオレの目の前に立って指揮者になってる。とうぜんオレのギターも「新潟市北部営業所」男の指揮に合わせてエンディングをジャジャっと決める。ちなみに「新潟市北部営業所」男は指揮者として完璧だし、腰をくねらせる踊りもプロダンサー並にすごい。もっとすごいのは、彼が通う「新潟市北部営業所」バスの停留所はおろか、そこで流れるアナウンス、運転手全員の名前やハンドルさばき、すべてを完璧に再現できるということだった。
こういう天才を「サバン症候群」とか世間では呼ぶが、まったくまちがっている。
世間の基準をなくしてしまったオレやみんなには、「新潟市北部営業所」男は「人を幸せにする天才」であり、「太陽の村」全員が「人を幸せにする症候群」だった。
「元気マネー」とはこのことなのだ。
オレもあごがはずれるほど笑った。がっぽがっぽ元気マネーをもらった。
もう当事者だかスタッフだかわからない支援員の小黒さんや支援課長の酒井さんも一緒に楽しんじゃってるし、お弁当や太陽の村がやってるカフェで自閉症のマスターが運んでくれる極上のレアチーズやチョコレートケーキをごちそうになって、「人を幸せにする症候群」に感染した。
もちろん太陽の村だって日々苦労は絶えないだろう。
でも通りすがりの旅人をこれほど幸せにしてくれるなんて、日常ではありえない。
太陽の村きっての美女シゲちゃんが周佐やダイゴのほっぺたに熱いキスをし、悪人代表のオレたちは億万長者になった。
人を幸せにする魔法の合言葉は、
「新潟市北部営業所」。
がっはっは、いまだにおかしい。