余命3ヵ月を宣告されてから1ヵ月もたたないのに、マキちゃん(33歳女性)が危篤になった。
マキちゃんとはオレがいつもいくメルモンテ温泉の帰りのバスで出会った。
「どんなお仕事をされているんですか?」
「本を書いてます」
「AKIRAさんてもしかして……アジアに落ちるの?!」
ものすごい確率のシンクロである。
マキちゃんは「アジアに落ちる」を読んで、2003年インドへ旅立った。人生観が変わるほどすばらしい旅だったという。
ところが帰国したとたん、子宮ガンが発見される。
病気療養のために夫のヒカルさんと日光のとなりである今市に引っ越してきた。田舎暮らしとマクロビオティックやヨガなどの代替療法で奇跡的にガンの進行は止まった。
マキちゃんはむかしから文章を書くのが好きで、インドの旅行紀を書きたいと思っていた矢先にオレと出会った。オレは文章の書き方をアドバイスした。
一カ月前マキちゃんとヒカルさんはタイ旅行にいくはずだった。ところがチケットを買った旅行会社が夜逃げして(ニュースでやっていた)ボツになり、ヒカルさんは単身インドにむかった。マキちゃんは大阪の実家にいったとたん腎臓が悪化し、ガンが進行していることを知る。
緩和ケアの権威である黒丸尊治先生(「生きがいの本質」飯田史彦著でも、紹介されている)のいる滋賀県彦根市立病院へ入院した。
オレは突然こんなメールをもらってびっくりした。
15日に、急に腎臓の手術をしました。
今は右の背中からチューブがでています。
これからは、生きている間、そこにおしっこの袋をつけて、背中からおしっこをする事となりました。
「インドへいったヒカルに楽しんでもらいたいので、ブログで闘病日記を発表するのはヒカルが帰ってきてからにします」
と、マキちゃんの闘病日記がオレのもとに送られ、オレたちは毎日メールをやりとりしていた。オレにはひとつの計画があった。オレが送ったメールはこうだ。
この病院でアコースティックライブ(ノーマイクでもいい)とかできないかな。
外部の人も呼べるような。
自分の姿は見せたくないのはわかるが、友だちたちをマキに紹介したい。
というのは壮大な計画があるのよ。
ネカリカに参加した明子さん(50歳)がガンにかかり、手術の日にオレがネットで呼びかけ、500人以上がみんなでいっせいに祈った。
すると体を切ったのに明子さんのガンが消えてしまったの。
レントゲンではたしかにあったのに、ガンの権威である医者も驚いた。
「祈りの力」を科学的に検証した実験はいろいろある。
たとえばラリー・ドッシー博士の「魂の再発見」(春秋社)という本に書かれている実験を紹介しよう。
ライ麦と大豆の発芽率に人間の「祈り」は影響するか?
二つにわけられた片方のグループにだけ、 「育って」「発芽して」「大きくなって」と人間が祈りを捧げる。
祈られたグループと、祈らないグループでは、祈られた方が発芽率が明らかに高い。何度やっても祈られたグループが多く発芽した。
さらに悪い環境(人間でい言う病人)では、もっと顕著な結果が出ている。
サンフランシスコ州立病院で病人に祈ると祈らないのでは、祈られた方の治癒率が高いという実験結果が出ている。
「祈りは量に比例する」
たくさんの人が祈った方がいい。
それと、祈る人が対象を知っていた方が効果があるという。
明子さんを直接知ってるネアリカン(敬称略)は、5人だが、参加者の500人はネットで明子さんの写真を見、存在を知っている。
ここがおもしろいんだけど、「手術が成功しますように」と指示的に祈るより、 「よくなって」と、指示しない祈りの方がはるかによい結果が出たという。
自分だけリッチになる賭ごと、パチンコや競馬で祈りは使えないんだなあ。
「 誰であろうと、どんな病をわずらっていようとかかわりなく、患者に対して純粋で聖的な意識」を抱くべきだとドッシー博士は言う。
「最もよい状態」になることを祈りさえすればよい。
「最適」なことが起きることを祈るのだ。
どうこの計画?
ヒカルさんがインドからもどり、精神的に元気になったマキちゃんはこの計画を楽しみにしてくれ、「先生に相談してみます」とのことだった。小包でオレのCD、DVD、「アジアに落ちる」とチョコレート、飯田史彦氏の「生きがいの創造」「生きがいの本質」を送る。お礼のメールがきたのは4日で、そのときは大きな変化はなかった。
すると3日間ほどマキちゃんのメールが途切れ、昨日こんなメールが送られてきた。
taityou gekihen byebye kamo
どんな状態か知りたくて、ヒカルさんのミクシにメールを送ったのだがまだ返事はこない。
祈りプロジェクトを実行するのは今しかない。
なるべく「たくさんの人が祈った方がいい」ので、このブログを読んでくれたみなさんにお願いします。
今日から数日間滋賀県彦根市立病院の緩和ケア病棟にいるマキちゃんにむけて祈ってください。
「祈る人が対象を知っていた方が効果がある」ので、ミクシの写真も見てください。
励ましのメールをマキちゃんのミクシあてに送ってください。
夫のヒカルさんのミクシはこちらです。
「誰であろうと、どんな病をわずらっていようとかかわりなく、患者に対して純粋で聖的な意識」をもって、
「最もよい状態」になること、
マキちゃんにとって「最適」なことが起きるよう祈ってください。
誰もマキちゃんに会ったことがないでしょうが、すばらしいやつです。女性ひとりでインドを旅する勇気、「アジアに落ちる」を座右の銘にする知性(我田引水)、文章もうまいし、ユーモアセンスは抜群です。金もないのに東武日光駅前にある「明治の館」売店で高いヨーグルトを買ってきてくれたやさしいやつです。
やつが元気になってユーモラスな闘病日記を読みたいと思いません?
今晩の夜行バスでオレは滋賀県に行く。