ムダぢから | New 天の邪鬼日記

New 天の邪鬼日記

小説家、画家、ミュージシャンとして活躍するAKIRAの言葉が、君の人生を変える。

 himalaya BOOKSの「百目鬼の挑戦状」クイズの正解です。

1・ノーベル賞
2・伊豆のロドリゴ
3・洋子の國
4・雪見だいふく

 AKIRA弾き語りCD当選者を発表します。厳正な抽選の結果以下3名が選ばれました。応募者のなかに同姓同名はいないので、あなたです、あなたですよ。
 パンパカパーン、パッパッパッパパンパカパーン!

 1,伊藤ヨウコ様。2,岩越吉恵様。3,清水早苗様。

 おめでとうございます。1週間以内にCDが贈られます。
 最優秀感想賞に輝いた伊藤様の感想を紹介しよう。

ああ、杉山明先生はこのような純文学もお書きになるのね…と
ヒマラヤブックスの「百目鬼の挑戦状 その壱」の画面を見ながらうっとりとつぶやいていた私でした。
漢字とひらがな、そしてカタカナの美しき並び具合よ。
いつになく端正どすね、AKIRAさんなかなかやらはるなあ、って。
今度は、オカルト小説に挑戦しはるんやね…って感心しながら読んでいたんです。
あ、いや読んでいた、というのは不適切で。
なんかわけわからないんで、ぜんぜん読めていなかったと言うのが真実なところです。
1個だけ、も、もしかしたらもしかするのか!?と思っていたのは、
百目鬼先生はAKIRAさんが変装してんのかもよ!ということでした。
でも、違うや~ん。
ただのオッサンや~。
ちょっと変態やし~。
けど、気を取り直し、クイズの答えを見つけるのだわということで、
さきほど、最初から読みなおす私。
内容は、わけわからずとも、杉山先生は、やっぱり脅威のボキャブラリーをもっておられるのだわ!と感嘆してしまいましたね。
きちんとした文章に混じって「つーか」とかちゃんと入ってるところが元ジャンキーらしさのセンスを感じさせるので、どうもこうもうならされてしまいますね。
とにかく、最後はどうなるのかしら!!??
こんなあまりにも読めない小説なんて、はじめてやもんな~~。
どうなるんや、どうなるんや。
とやはり、謎は深まって迎えた最終回画面!
ふと見ると、なんか、画面左下の「種明かし(画像)」の文字が
何かを企んでいるような、笑っているような?いやな予感が…。
え!なんじゃ、こりゃあ!!!
ああ、や、やっぱりか。かまされてもうた~~。うえ~。
で、で、で、でも、ボールペンで引かれた線が、とってもステキなので?
気を取り直し、やっぱり杉山明先生のファンを一生続けて行こう!
と思い直した私です。
だって、そのだじゃれが好き。こんなんですみません。別にぜーんぜんCDはねらってませんから。
自分でもなんのために書いているのかわかってませんから。
(きっとファンの宿命)
でも、まともな感想をいったいどうやって書けと!?(怒ってませんけど)
百目鬼の呪いを感じます…。
あ~ああ~、今年は、1月から笑いが止まらないなあ。(複雑なため息)
(以上、伊藤様の感想より抜粋)

 あらためて「百目鬼の挑戦状」を読み返して、自分のバカさに笑った。
 川端康成の書いた「雪国」の縦書きに横線を引いて横読みする。(完結編末尾の種明かし画像をクリック)
 無理矢理つじつまを合わせながら文章をつないでいく。
 できあがったむちゃくちゃな文章を登場人物の造形までしながら物語に仕上げる。
 自分で言うのもなんだが、文章そのものよりも、血眼になって書いてる作者の姿が笑える。
 ものすごい労力と集中力、
 かなりな語彙力と構成力、
 そうとうな「アホぢから」がいるのだ。
 社会や人類に貢献するわけでもなく、
 誰かを救済するわけではなく、
 いさぎよいほどの「完璧なるムダ」である。
 70億の頭脳があってもこんなことを思いつくバカはいないし、たとえ思いついても全力をふりしぼって作品にする狂人はいないのである。
 べつにほめてもらいたいとは思わない。
 「こんな無駄なことに命かけるバカがいるんだから、あたしも生きてていいかあ」
 「こんな役に立たないものを必死でつくるアホがいるんだから、あたしも社会に適応しなくてもいいかあ」
 などと、笑ってくれるだけでいい。
 この「ムダぢから」こそがギスギスした社会に「ゆらぎ」を与え、多様化をうながす。
 「縁の下のムダぢから」が、
 アトラス神のように世界を支えているのだあー。
 世界の縮図をひとりの生活に置き換えてもいい。
 仕事や勉強ばかりして「有用100%」になると、突然人格が崩壊する。
 いかに役に立たないことに情熱を注ぐかが、人生を豊かにするポイントなのだ。
 これぞ「火事場のムダ力」。

  有用は手抜きでいいが、ムダは飯抜きでやれ。

 まあオレは「ムダ100%」で突然人格してしまったが、マンモラホラチンチ~ン!