「ゴジラ FINAL WARS」は、2004年に公開された、ゴジラシリーズの第28作(アメリカ版除く)であり、ミレニアムシリーズの第6作(最終作)である。
冒頭に「ゴジラ誕生50周年記念 東宝映画作品」とクレジットされている。
脚本は三村渉氏、桐山勲氏、監督は北村龍平氏。
公開時、映画館で見ていない。
たぶん、公開の翌年にテレビ放映したものを見たんだと思う。
なお、タイトルは、全て英字で、「GODZILLA FINAL WARS」となっている。
2018年8月3日に、テレビ東京「午後のロードショー」で放送されたのを、7月7日に見た。
125分の作品なのに、放送時間も125分なので、CMの分だけカットされているという感じである。
エンディングも放送しなかった。
かなりカットされているが、今回のブログは、この放送を基に記載する。
「ゴジラ FINAL WARS」は、公開前から、この作品で、ミレニアムシリーズを終了し、しばらく、ゴジラ作品は制作しないということが発表されていた。
そして、ゴジラシリーズ観客動員数1億人を目指すとも言っていた。
ただ、同様なことは、「怪獣総進撃」の時にも言われており、しかし、「怪獣総進撃」の観客動員数が好成績だったことから、ゴジラシリーズは、規模を縮小しながらも継続された。
なので、当時も、そんなことを言っているけれど、またすぐに、制作されるだろうと思っていた。
しかし、「ゴジラ FINAL WARS」は、観客動員数がミレニアムシリーズ最低となり、1億人の目標も達成できず、その後、「シン・ゴジラ」まで、本当にゴジラ作品は制作されなかった。
本作の設定は、20××年という近未来。
地球防衛軍が結成され、防衛軍内に、ミュータントによる部隊M機関が組織されている。
ストーリーは、ゴジラとの戦いから始まる。
ゴジラは、最初に1954年に出現した設定になっているが、この戦いは、ウィキペディアによると、20年前のことである。
若きゴードン大佐が参戦している。
中尾彬氏と上田耕一氏というVSシリーズの顔が、初代轟天号の艦長と副艦長というのがいい。
そして、ゴジラは南極の氷の下に閉じ込められる。
その後は、怪獣が、世界中に、続々と登場する。
新轟天号が、マンダをノルマンディー沖で撃退後、ラドン(ニューヨーク)、アンギラス(上海)、キングシーサー(沖縄)、カマキラス(パリ)、ジラ(シドニー)、ミニラ(富士山麓)、エビラが出現する。
さらに、ミニラを除く怪獣を操っていたのはX星人で、結局はホログラフィだったのだが、妖星ゴラスまで地球に接近してくるというテンコ盛り状態である。
エビラは、M機関が倒したのだが、地上戦というのはすごかった。
自分は、MATとかが地上戦で戦っているのを見て、マットアローで戦う方が絶対にダメージを与えられるのに、地上戦をすることに説得力を感じなかった。
だから、今回、人間(ミュータントだが)が地上戦で怪獣を倒したのは斬新だった。
そして南極から復活させられたゴジラが、X星人の繰り出す怪獣たちと戦っていく。
VSガイガン(南極)、ジラ、クモンガ(ニューギニア)、カマキラス(真鶴)、ラドン&アンギラス&キングシーサー(富士山麓)、ヘドラ&エビラ(2体目)(東京湾)、それらを全て撃退し、モンスターXと戦う。
一方で、モスラも改造ガイガンと戦い、ガイガンの首を切断、赤く発光して体当たり(ファイアー・ヒート・アタックというらしい)で倒す。
モンスターXは、カイザーギドラに変化するが、新轟天号からエネルギーをもらったゴジラの赤い放射能熱線(バーニングGスパーク熱線と言うらしい。それまでは青白い熱線だった)で倒される。
ゴジラは、青白い放射能熱線で、新轟天号を撃墜、ミニラと海に帰る。
ラストシーンは、昭和のゴジラシリーズのラストって感じだった。
とにかく登場怪獣がすごく多い。
オープニングに、フィルムの流用で、バラン、ゲゾラ、バラゴン、ガイラ、チタノザウルス、メガギラスまで登場する。
ただ、本編中には、昭和の怪獣ばかり登場して、VSシリーズ・ミレニアムシリーズの新怪獣は登場しない。
個人的には、ゴジラシリーズの総決算としての作品なら、VSシリーズの怪獣やオルガとかメガギラスを出して欲しかったと思う。
そして、せっかくモンスターXという新怪獣を出したのに、その正体がキングギドラの亜種というのは残念だった。
当時も思ったが、またギドラかいって感じがした。
モンスターXのデザインは、個人的にはかっこいいとは思わないけれど、そこは新怪獣で押し切って欲しかったと思う。
ただ、クモンガとかカマキラスとかマイナー怪獣まで登場したのは好感が持てた。
ジラの扱いは、やっぱりあれはゴジラではないと思うから、別種の怪獣という位置づけをしてくれたのはよかった。
アンギラスは、ゴジラの仲間(というか子分)というイメージが強い自分にとって、戦う相手から外して欲しかった。
ヘドラは、瞬殺されるほど弱くないという思いがあるから、もう少し、ゴジラを苦しめて欲しかった。
登場人物の中では、ゴードン大佐が一番よかった。
以前のゴジラ戦で、ゴジラを南極に閉じ込めるミサイルを発射していたという伏線も、すごく効果的ではなかったけれど、過去とのつながりを感じさせていた。
男気があって、頼りがいのある闘う男という感じだった。
「ゴジラ FINAL WARS」は、複雑なストーリーは特になく、ゴジラの強さを前面に出し、それに人間のアクションを加味しているという印象である。
なので、ストーリーに考えさせられたり、何かを感じたりということはなかったけれど、ゴジラが好きな自分にとっては、ゴジラの魅力を感じられる作品であったと思う。