新世紀エヴァンゲリオンについて | 北条明の世界

北条明の世界

特撮(ウルトラ系中心)・少年ドラマシリーズ・大岡越前&江戸を斬る・ブラック・ジャック・アイドルなどについて語ってます

新世紀エヴァンゲリオン

「新世紀エヴァンゲリオン」は、1995年に放映されたアニメ作品である。

監督は、庵野秀明氏。

 

2016年9月から2017年3月まで、NHK BSプレミアムで再放送されたのを全話見た。

劇場版「DEATH(TRUE)²」、「Air/まごころを、君に」も放送され、それも見た。

 

1995年当時、自分は、この作品を見ていない。

基本的に、自分は、特撮好きであり、アニメはほとんど見ない。

子どもの頃は、特撮もアニメも分け隔てなく見ていたが、中学生くらいから、特撮マニアっぽくなり、アニメは、別に嫌いではないけれど、あまり見なくなった。

特撮は、一応見ておこうということで、どんな作品もフォローしようって気があるけれど、アニメに対して、そういう感情はなく、そもそも、フォローしきれない数のアニメが放映されている。

 

「新世紀エヴァンゲリオン」は、その後、話題になったことは知っていたが、敢えて見ようというところまでいかなかった。

庵野氏のことを、自分がいつ知ったかは覚えていないが、特撮にも造詣のある才能あるクリエーターとして認識していた。

2012年に、「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」の「序」と「破」が、日本テレビで放送され、録画して翌年見たが、特にはまることもなかった。

今回、テレビ版が再放送されることを知って、見てみることにした。

個人的に、映画よりも、毎週見ていくことで、登場人物に少しずつ感情移入していけるテレビ作品の方が好きだということもあり、映画では感じられなかったものがあるかもしれないという思いがあった。

また、去年の7月に公開された、庵野氏が総監督を務めた「シン・ゴジラ」が、ものすごく面白かったということもある。

 

第1話のエヴァの発進シーンが、とにかくかっこよかった。

主人公が、悩み多き中学生というのも、感情移入させられた。

それで、とりあえず見続けていった。

序盤は、「新劇場版 序」で見ていたのと同じ展開だった。

そのうち、いろいろな謎が見えてきて、やはり、それに興味を惹きつけられた。

ただ、だんだん、人間の内面の問題になっていき、「人類補完計画」

やゼーレとNERVの関係などが出てくると、難解で、だんだんついていけなくなった感があった。

そして、最終回。

最終回も、シンジの内面世界を中心に描かれ、そして終わった。

 

主人公のシンジは、悩み多き中学生である。

しかも、悩みに打ち勝って、人類のために、正義のために戦おうと決意するという感じでもなく、戦いに戻っても、また同じように悩み続ける。

「新世紀エヴァンゲリオン」という作品は、使徒と人類の戦いを、謎を絡ませながら描いていくが、あくまでも、それは表層で、結局は、シンジの心を描いた作品であったと思う。

そして、それは、きっと庵野氏の一面なんだと思う。

 

キャラクターは、それぞれ、個性的である。

キャラクターの個性で、成立している作品であるとも言える。

特に、女性キャラは、言い方を変えれば、みんな一癖も二癖もある。

謎の美少女=綾波レイ、大人の女性である葛城ミサト、一見明るそうだが、心は闇の惣流・アスカ・ラングレー、この3人がメインの3人だが、確かに、アニメ作品のキャラクターとしては、魅力的かもしれないが、3人とも、ちょっと引いてしまう面を持っている。

個人的には、伊吹マヤが一番普通っぽくて好きだが、そう思う人は多いのか、「アニメージュ」の人気投票でも、上位にランクインしていたそうである。

男性キャラでは、加持が一番かっこいい。

 

エヴァンゲリオンは、デザインがかっこいいというのとはちょっと違う。

なんか不気味さが、最初から漂っていた。

「進撃の巨人」の人間が巨人化するのに近いものを感じる。

 

「新世紀エヴァンゲリオン」は、たくさんのコアなファンがいるし、自分が多く語ることは何もない。

最後まで見たが、やっぱり、はまれなかったという感が強い。

ただ、長男と一緒に見ていたが、長男は、すごく面白がって見ていた。

そして、こういう作品が、市民権を得て、劇場版が何作も作られているという現状は、すごく好ましいものに思える。

「庵野秀明」という人物が、オタク上がりのクリエーターというイメージではなく、今までにないものを創造するクリエーターとして受け入れられているのは、以前は考えられなかったことである。

個人的には、庵野氏には、特撮(実写)を作って欲しい。

「シン・ゴジラ」で、日本中を沸かせたように、是非、「ウルトラマン」を作って欲しい。

庵野版ウルトラマン、いつか、是非見てみたいと思う。