映画『The King of Snipers』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

中央アジア腐敗殲滅

 

 

The King of Snipers

 

コスプレ美少女が暴れ回る系は日本でも大量にC級Vシネが生産されていた訳だが、これを中国がやると格が違います。なんてったってアクションやVFXの品質がガチです。ハリウッドA級レベルの殺陣をコスプレ女子がこなす。プロダクションIGはセーラー服に日本刀というクールな組み合わせの『BLOOD』で世界的名声を勝ち取った訳だが、ここではナース服にマシンガンでメイド服にライフルでJKブレザーにサーベルと超クールな組み合わせをやりまくってます。かつて実写版『黒執事』を見た時にメイドさんが両手にサブマシンガンで撃ちまくるシーンにうっひょーとなっただけにライフル担いだメイドさんというジャケ写で即決して見ました。とある元軍人の女性殺し屋が体内にナノ爆弾を埋め込まれ脅迫される形で某中央アジアの皇太子暗殺を命じられる。だが彼女は戦場で子供を殺した事がトラウマになっていた。そんな訳で医師を仲間に引き込み体内の爆弾を解除させた上で皇太子と共に一芝居打つ。そんな彼女の前に立ちはだかったのは、かつて戦場で最強の少女兵を鍛えて来た元上官だった。そんな訳でスナイパーとしての腕を競う師弟対決へと雪崩れ込む。

 

フェンシング対決から派手に爆破しまくる戦闘シーンまで、さすがアクションの本場って感じの高品質。設定としても中央アジアの麻薬栽培が主要産業の国の政治に様々な反社系レントシーカーが食い込んでる腐敗具合に説得力があります。アフガニスタン(主要産業が麻栽培)とトルクメニスタン(世襲王室統治)を足したような設定の架空の国。中国や米国のような経済大国のネオリベヤクザに食い物にされる王室。中国最強のコスプレ美少女狙撃手がその腐敗をぶっ飛ばす痛快アクション。イスラム諸国や中央アジアをまとめる力がある中国だけに荒唐無稽なはずが妙に説得力を持ってしまいます。トロッコで5人を轢き殺すか1人を轢き殺すかという有名な問いに対して1人を異動させて6人全員轢き殺すってなアナーキーな態度を見せていたヒロインが掴み所がないように見えて子供を守る為に命を張るって所が何ともカッコ良い。どうも最近は男性陣がクズ過ぎるからなのか女性陣に男前を求めてしまう。それもベトナムのヴェロニカンゴーみたいなアジア系レディースアクションに美徳を感じ直感的に惹かれます。それだけ白人男性の時代が終わりアジア人女性が輝く時代が来てるって事なのだろう。