映画『東京リベンジャーズ3』の感想 | アキラの映画感想日記

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間違った自己犠牲

 

 

東京リベンジャーズ2

血のハロウィン編 -決戦-


前半を見てから半年近く空いて今更ながらに後編を見た訳だが心配ご無用。前半にちゃんとダイジェストが入っていて、これまでの流れを思い出させてくれます。このサービスは嬉しいが連続して見た人にはウザいかもしれない。とにかく最愛の恋人が死んでしまう未来を変える為に後に大手ヤクザになるゾッキー内の抗争に歯止めをかけようとする訳だが悪党だと思ってた裏切り者も実は良い奴だったと気付いちゃって全員まとめて救おうとするってな流れが今回も続きます。ただ今シリーズの売りであるタイムリープ要素が今回はほとんどなくて普通のヤンキー映画みたいになっちゃってました。やはり現代と行ったり来たりしながら過去を変える事による現代への影響が見れた訳だが今回は完全に行きっぱなしです。それどころか戻らない宣言までしちゃってるし。まあ守らなければならない奴が増え過ぎると常駐するのが合理的。黒幕のメガネ君も何を企むか分からないし。

 

それにしても今回は乱闘シーンばかりで退屈しました。とにかくお隣の国の映画に比べると日本映画の殺陣は単調で工夫がなく見るに値しません。トリッキーな動きのギミックで楽しませようとする気概もないアクションは退屈なだけなのです。ジャパニメーションではゲーム的発想の異世界に行きながら戦わないでラブコメ展開する面白コンテンツが多い訳だが、この手のコンテンツって正面切って戦うと大体つまらなくなります。それは戦闘を面白く見せる工夫ができない連中がトリッキーな展開で楽しませてる訳であって単にバトルすれば面白くなるって事はない。それでもフェチズムでバトルが見れれば何でも良いってタイプのタチの悪いめくらが結構いるので商業的意図でマンガ家に面白くもないバトルを描かせる雑誌も多い。この作品の面白さはバトルってより個々の人間ドラマにあって誰が誰の為に闘っていたのかが分る事で胸アツになるってタイプの作品です。それだけに乱闘シーンは派手に尺を取る必要もありません。それに仲間の為にと自ら死を選ぶって腹切りシーンがあった訳だが無駄死ににしか見えません。いわゆる"葉隠"を曲解し仁義や忠義って奴を勘違いしてしまっているのではないだろうか。それこそギャグで茶化す事しか能がない戦後ジャップが真面目に道徳を語ると幼稚な自己犠牲論に陥る。ジャップは自分が真面目に物を考える能力が足りてない土人蛮族である自覚が足りないのです。