映画『ガルパン』の感想 | アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

パンツじゃなくて3D丸出し

ガールズ&パンツァー 劇場版

 

ガルパンって事でいつだったか女の子のパンツが見れるのかなと勘違いし第一話を見ようとしたがガールズとパンツァーの質感の違いにゲンナリして数分で切った覚えがある。さすがに劇場版ともなればコンポジットにも気を使うだろうと最近になって劇場版を拝見。確かにTVアニメよりは3DCG部分をセルに寄せている感はある。ただ最近じゃカット毎にモデルを変形させてセルっぽく見せる手法もあるだけにガールズも本当にセルなのか疑わしい所ではあるが。セルの方も映画となるとなるべく高品質に寄せる傾向があるだけにパンツァーの方も単にセルっぽくではなくディテールに拘った質感ではある。ただパンツァーの移動シーンは3DCGならではのカーブ描いてモーション付けてるスムーズさがあり質感ではなく動きでCGである事がバレバレ。ジャパニメーションの現場でCGをセルっぽく見せる上で安易に使われるのがコマ抜き。

 

24p(フレームレイトが29.97iしかなかった時代のアニメはずっとフィルムを使っていたのでTV放映する物も基準は一秒24コマなのだ)の為に6~8コマしか書かないジャパニメーションの特徴を逆手に取った手法。今作でも一応コマ数は半分以下に抑えてる印象。以前レベルが低いCG制作会社で遊技機案件に関わった時はわざわざコマ毎にキーフレームを打っている非効率な連中がいたが私の場合は一度4倍で書き出した物をタイムワープせずに0.25倍で書き出すという方法を使う。すると間のコマが消えて一秒6コマになるって寸法だ。これで一応セルには馴染む訳だがモーション自体がスムーズ過ぎるとそれでも違和感は出るものだ。そんな時はレイヤーを分けてあえて微妙な2D的揺れを入れる。この作品は萌オタだけでなく立体的プラモ大好きなミリオタも意識してるだけに、そこまでしてセルに寄せようとはしてないようだけど。

 

話の内容は平たく云うとJKvsJD戦車対決。廃校に追い込まれそうな母校を救う為に社会人チームをも破った事のある強豪大学生チームと殲滅戦を繰り広げる。オープニングで闘ってた敵の愉快な面々が後半は団結してJD集団相手に共闘。TV版を見ていないから個々のキャラは知らないが欧州を中心に様々な国の特徴を出した連中なので人数がやたらと多い割には分り易い。あまりに長いアクションシーンに冒頭部分は飽きが来るがキャラの特徴が分ってからの後半部分はなかなか楽しめた。