映画『神の舌を持つ男』の感想 | アキラの映画感想日記

アキラの映画感想日記

映画を通した社会批判

RANMARU 神の舌を持つ男

酒蔵若旦那怪死事件の影に潜む

テキサス男とボヘミアン女将、

そして美人村医者を追い詰める

謎のかごめかごめ老婆軍団と

三賢者村の呪いに2サスマニア

withミヤケンとゴッドタン、

ベロンチョアドベンチャー!

略して・・・蘭丸は二度死ぬ。

鬼灯デスロード編

 

 

横溝もどき

 

『ケイゾク』『トリック』等の出世作となったシリーズからして堤さんは松本清張や横溝正史などをオカルトテイストにパロッたようななんちゃってミステリーを得意としている訳だが、この主人公の衣装は露骨過ぎ。どう見ても市川映画で見かける金田一そのもの。この主人公は舐めた物の成分を正確に解析できるという特殊能力を使って事件を解決していく訳だが、やはり今回も見せ場はミステリーってよりはコント要素。堤さんに観客が期待するのは阿部寛と仲間由紀恵のような夫婦漫才要素なのだ。それをこのシリーズではジロちゃんと木村文乃が担ってします。

 

この二人のキャラがあまりに強烈で特殊能力で謎を解く主人公の活躍が霞んでしまいます。カゴメの唄のこじ付けだとか飲料水メイカーの陰謀だとかいかにも堤さんらしいオカルト路線を匂わせつつも全てジロちゃんのキャラに持って行かれちゃってる感じ。「ここで警察を呼んで困るのはお前だぞ」ぼそっと呟くようなジロちゃんの突っ込みに思わず吹き出してしまう。もはやジロちゃんは今や日本のコメディ映画の顔と呼んでも過言でない気がします。この手の強迫性障害というハンディキャップを強みに変えた役者さんの活躍は好ましい。また『メモ』の時みたいに自らメガホンを握って傑作を撮って欲しいものです。