映画『孔雀王1』の感想 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

孔雀王

 

 

邪悪なバブル世代

 

ランナイチョイは香港のルチオフルチって所だろうか。つまりは80年代オカルトブームの中で内容の怖さよりもグロティスクさを優先した際物スプラッターホラーで有名になったが映画のクオリティとしては極めて低い駄作を量産していた連中。幼少時代にTVで私が初めて彼の作品を見たのは実相寺作品の続編『帝都大戦』で大人になってからアウトレットVHSで『セブンスカース』や『復讐の夜想曲』やこの作品の続編を先に見てしまっていた。それだけに気になっていた一作目がweb上に落ちていたのを見かけて思わず拝見。

 

邪神カーリーが阿修羅を復活させ世界を滅ぼそうとするのをチベットと日本の二人の僧が阻止しようとするってな内容。邪神に操られる阿修羅を倒すのか救うのか等で味方キャラ同士でも対立関係があって敵キャラを味方キャラに引き込んでゆく感じがいかにも日本のマンガ原作って感じ。ユンピョウ演じる相棒が妙に主人公と仲が悪いのもお約束。都会が邪悪な瘴気に包まれているって云い回しは妙に共感できた。バブル世代の熱狂って奴は子供の目から見ていても拝金主義と享楽に腐った醜悪なソドムとゴモラだった訳で、この手の魑魅魍魎どもは同じ人間とは思えない程に無自覚に利己的。鬼畜生の類ではないかとすら思えてしまう。バブル崩壊という天誅で時代は文字通り平成を取り戻したって訳だ。