『アートオブデビル』の感想from映画生活 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

2019-12-31の投稿

アート・オブ・デビル

 

 

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タイの呪い系ホラー映画を二本連続で拝見。大手ゼネコン社長に弄ばれて妊娠させられ捨てられた若い女性が呪いを使って報復。彼女の復讐心は本人だけには飽き足らず彼の一家全員に向けられる。そこには彼の遺産を慰謝料としてぶん取りたいという思惑もあるようだ。とにかく呪いの力で容赦なく一家を襲う。どちらかと云えば復讐する側の女性に感情移入できるような物語の展開で語りつつも、そんな彼女が怖くなる位に徹底的にガチでホラー描写を詰め込んでいます。グロ描写も多くて死体に虫を摘めたりする呪術の儀式には思わず吐き気を催させる程に徹底しています。グロ以外の驚かし方もギョッとさせる所が結構あって商業的ホラーとして退屈させないように詰め込んでいます。いきなりファーストシーンでクライマックスから始まって客の興味を掴んでから事の始まりへと話を戻すという嫌らし過ぎる程の商業的な見せ方。確かに商業ホラーとして上手いのだが、ちょっと売りたい意図が露骨過ぎ。

 

まあ慰謝料作る為に相手を強姦し撮影してポルノを作るってな鬼畜ぶりを見せてくれた金持ち一家が次から次へと惨殺されてゆく様は見ていて「ざまーみろ」と思える訳だが、あまりにやり過ぎると復讐者側にも感情移入できなくなります。ちなみに金持ちの屋敷には白人少女の幽霊も出る訳だが、どうもそのポジションは日本に例えるなら座敷童的なもので、あくまでも中立って感じ。むしろ『ペットセメタリー』の事故で頭割れたオヤジみたいな守護霊的ポジションにも思えます。