『更年奇的な彼女』の感想from映画生活 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

2019-06-30の投稿

更年奇的な彼女

 

 

病める時と貧しい時がない

 

タイトルからして『僕の彼女を紹介します』『猟奇的な彼女』のヒロインの中年期を描いた後日談かとばかり思っていたが全く違う話でした。このヒロインはまだ若く若年性更年期障害に悩まされ元同級生から介護されるうちに彼との間に恋心を抱くというジェヨンお得意なラブコメ。このヒロインは卒業式で公衆の面前で恋人からプロポーズを断られたストレスで病気を発症してしまう訳だが、このヒロインのイタさを見ると断りたくなる気持ちも分ります。「健やかなる時も、より健やかなる時も、富める時も、より富める時も」って病める時と貧しい時が抜け落ちたお花畑っぷり。このダメダメっぷりが見てる分には可愛い訳だが、リアルでいたら避けてるタイプ。

 

クァクジェヨン作品は久しぶりに見た訳だが相変わらず内容的には実に薄味で、やたらと伏線にならない小ネタをブッ込んで来る。ヴィジュアル的にもやたらとドリーやステディカムを多用して人物の周りをぐるぐるぐるぐる…これがエモーショナルな効果を発揮する訳だが、その反面、抑揚なく話が流れてしまいます。キメとなるだけの絵に成っているフィックスショットもないものだから単にパッヘルベル等の有名音楽と心地良いカメラワークだけで無理矢理力技で泣かそうとしてる感じ。