『空の境界 未来福音』の感想from映画生活 | アキラの映画感想日記

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映画を通した社会批判

2019-02-24の投稿

劇場版 空の境界 未来福音

 

 

 

未来視なる能力に関わるエピソードをいくつか並べた福音書のようなサイドストーリー。これを実は最初に見てしまい意味不明だったから本編シリーズを見た次第。冒頭いきなりシキが爆死!?って所で始まりコクトーの妹のルームメイトのエピソードに話が切替るという構成は初見の人にはカオスです。そして本編の裏話に至る訳だが肝心なシキとコクトーの物語はほとんど語られず未だ謎の部分が多い。その一方で本編ではモブ程度だった人物がやたらと掘り下げられて「未来を知るという事」という観念的テーマで繋がっている。ここで語られる通り未来とは状況を正確に把握してる人間にとっては必然でしかない。だから何事も常識的に考えれば、ある程度は先読みができる。だが何事にも偶発性って奴がある。これを視野に入れず因果性だけで考えるのが運命論や陰謀論。誰かが絵を描いて仕込んでいるってなトンデモ発想。

 

確かに現在の日本はウォール街の金儲けの為に仕組まれた圧力によって売国が行われているが圧力元は一枚岩ではなく個々の欲望を追い求めて綱引きをした結果の事故として圧力の方向性は決まります。いい加減な駆け引きの結果として歴史が動き、そこに後から後の価値観で解釈が加わるというだけ。これは映画製作でも同じで評論家という人種は陰謀論のトンデモ歴史学者と同じで何も分っていません。そんな訳で陰謀論の多くはトンデモな訳だが情報を正確に把握していれば、ある程度はこの悪役のような予測は不可能ではありません。エピソードとしては"extra chorus"の方が本編に近くて面白かった。