留学生日記12~トラブルメーカー~ | パリと音楽と大学と

パリと音楽と大学と

パリにて声楽、シャンソンを指導。パリの音楽学校在学中より、フランス各地・ヨーロッパで様々なコンサートを経験。フランス国家公認声楽講師資格。アラフィフの物語を振り返るつもりです。

ある日、友人の紹介で、日本人旅行者を泊めることになった。大学時代に交流のあった他の大学の同級生で、音楽の人だから、話も弾んだ。何時のことか忘れたが、私はキッチンで温めものをして、彼女はシャワーを使っていたのだと思う。
部屋の電気はつけっぱなし。と、突然・・・
勘のよい人はおわかりなるだろう・・・ヒューズが飛んだのだ。


記憶があやふやなのだが、ヒューズをみつけることもできずに時間が過ぎた。パリ生活初心者ふたりは、おろおろするばかり。
突然部屋が真っ暗になり・・・という記憶はないので、このときは昼間だったのかもしれない。しかしヒューズが見つからないので、私はそのあとひとりで真っ暗一晩を過ごしたのを覚えている。


翌日、電気を動かすことができた。まったく情けない一夜であった。そんなことくらいひとこと注意しておいて欲しかったと思ったりした。その後も、またヒューズは飛んだ。電気を一度に多く使うのがよくないのか、と思ったのだが、そうでもない様子なので、大家に電話をした。
??・・・・宇宙語が聞こえてくる。さっぱり言っていることがわからない。
けれども、大家さん、こちとら違法の又貸しというのに来てくれて、電気は使えるようになった。冷蔵庫の故障が原因だったらしい。冷蔵庫は、数時間か、何日かの間、使える状態ではなかったのだった。


さて、私は他にもドジをした。掃除機をかけていたら、靴下を吸い込んでしまったのだ。ふたを開けてみても、見当たらない。まさか、ホースにつっかえているんだろうか・・・?何を思ったのか、私はそのホースをきりさいてしまつた。もちろん買い取る覚悟で。そして本当に下取りした。(しかしこのあわてようはなんだったのだろう?)後に、ホースの取り外しができない掃除機は、安い、ということを発見。
さらに、どう成功したか思い出せないでいるが、日本製ワープロを壊した。使用許可をもらっていたので、さあそれでは、とうきうきコードをつないだら、なぜだか、変圧器がないところにコードつながっていたのである。たこあし配線だったので、どこでどうすりかわったのか・・・あまりのショックで覚えていない。
貸してくれた主に怒られるだろうなあ、と、国際電話してそのことを話す気にもなれないでいた。これも、買い取る覚悟でいた。
本当は、日本にいる持ち主に話しておけば、その人は日本でワープロを新調できたのに、私はそんなことも考えることができなかった。お金の問題ではなかった。すみませんでした。
そして、数日使えなかった冷蔵庫に保管されていた薬の数々も、理想的に保存されていなかったというわけで弁償いたしました。
冷蔵庫が壊れたのは私のせいではないのだが、仕方あるまい。何せ他にもいろいろ壊したからな~


私は、半分壊れたワープロと、掃除機をもってこの部屋を出た。
不要な本・服もたくさんもらったり、買ったりした。電化製品はあとでゴミとなり、不要な服・本は、不要なままであり、いまだに行き先が決まっていない。(本を捨てるのは苦手だ)


教訓:いらないものは、あげるといわれても、もらうべきではない。