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からの続きです。
ホントの余話、というよりも、どうでもいい与太話、とでも言いますか……。
誰に似ているか
私は子供の時分から、いい大人になるまで「誰某に似ている」と言われたことがありませんでした。
初めて言われたのは、30歳を過ぎた頃。何かの飲み会の席で某騎手の奥さんから初対面で、
「あ~誰かに似てると思ったら、アダモステに似てますね」
と言われたのが初めてでした。
〝アダモステ〟というのは、昨年暮れに亡くなったコメディアンの島崎俊郎さんが演じた「俺たちひょうきん族」内でのコントのキャラクターのこと。
「島崎じゃなくて〝アダモステ〟の方かいっ」
てな感じでしたが、もともと面白い奥さんで、冗談半分に聞きながら、私を含めたそこに居たみんなで爆笑したもの。
で、「なるほど、そうか、似てるかな?」などと思っているうちに忘れてしまったのです。
次に言われたのは40歳半ばになってからでしたか。新潟競馬場のスタッフの人でしたけど、
「カンニングの竹山さん似ですね」
と。
竹山氏はご本人を間近で競馬場で観たことがあって、なんとなく好感を持っていたので、満更でもなく、一応、誉め言葉として捉えておりました。
でも、その後、そうしたことをとんと言われなくなった。それはまあ、みてくれ云々を言うのが気遣われる年齢になった、ってことでしょう。
と納得しておりました。
コメディアンではない
ところが、年を重ねますと、それはそれ相応に似た人物が出てくるようでして。コロナ明けだから、昨年だったかな?のこと。
六本木で、年に1回か2回程度に行くバーで、私よりもかなり年長の、業界人っぽい男性と話していて言われました。
「何だか西田敏行と話しているみたいな気分になってきた。雰囲気が似てるね」
と。
いや~、これまでは似ている対象はコメディアンだったのに、今回は俳優さんですからね。この指摘には、
「ホントですか。それ、ちょっと嬉しいですよ」
と素直に口をついて出ましたね。
だって、単なる俳優さんじゃなく、日本を代表するクラスの一人ですからね。なにせ大河の主役を2度演った人(「おんな太閤記」だってほとんど主役級)ですから。
で、前置きが長くなりましたが、そしていよいよ馬事公苑最終日のこと。
漫画のキャラに
「ホースメッセ」の最終日(2月12日)。ある講習会に入場する列に並んでいた時(結局、講習会は出席しなかったのですが)のこと。
すぐ前にご婦人方がお三方いらして、マダムっぽいお1人が私の姿成りを見て、
「なんかハマちゃんみたいでかわいい格好ね」
といきなり言うんですよ。初対面で面と向かって、ですよ。
は?と思うじゃないですか、ねえ。
浜ちゃんて、まさかハマコーさんじゃないよな?ダウンタウンの浜田なワケないし……とか戸惑っていたら、
「釣りバカ日誌のハマちゃん。いいじゃない、あんな生き方できれば」
と続けるので、
「あぁ、あのハマちゃん。ホントですか。あんなふうにハッピーに見えますか?なんか元気が出てくるなあ」
と返すと、他の2人も一緒になって嬉しそうに笑って……。
そんなこんながあって、私の初めての「ホースメッセ」は終わったのです(なんだかしまらないなあ)。
そして重大なことに気付く
帰宅後、三日間のことをひと通り思い返して、最後の〝ハマちゃん〟のエピソードに思い至り、改めて、
「あーあ、ついに漫画のキャラになっちまったか」
などと苦笑していて、ふと気づきました。
実写版の映画『釣りバカ日誌』で、ハマちゃんこと浜崎伝助を演じたのが、西田敏行さんだったことに……。
そうか、あの3人のマダムはわかってて、からかい半分で言ったのかな?と思いつつ、いや、皆さん妙齢でいらしたから、素直に誉めてくれたのかな?なんてことを、ですね。
この件をカミさんに報告がてら、
「そんなに西田敏行に似てるかな」
と問うと、
「そりゃ小栗旬と比べてどっちに似ているかと言えば西田敏行の方に似とるんやない?」
……こ、こ、ここで小栗旬を出すか……。
返す言葉はござませんでした。
とにもかくにも、要は60歳を過ぎてから、そんなところに落ち着いた、ということで。ま、自分なりにヨシとしよう、ということで納得しておる次第です。
西田敏行ファンの皆様、どうかお許しください。