『ドリーム・ホース』(本年1本目) | 還暦フリーランサーのおしゃべり処

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元競馬専門紙記者/旧ブログ~「オヤジの競馬倶楽部」~
(ヘイトスピーチはご勘弁)

 年明けに体調を崩し、「これは本格的に例のヤツだな」と自覚しつつ馬券も自重したつもりでしたが、金杯デーは軽いジャブが届きもせず……。体調が上向いての本日も、ジックリと実況中継番組を視聴できないとあってはなかなかうまくいきません。当然ですわな。

 そんなわけで、今年に入ってまだ馬券が当たっておりません。ですからね。体調悪い時や、気持ちが中途半端な時の馬券はダメなのです(泣)。

 そんなことはさておき━

 

  悩ましい〝変化〟への適応力?

 

 JRAの昨年の競馬で思うのは、本当にここ数年活躍した馬の多くが引退してしまったなあ、ということでした。

 GⅠを3つも4つも勝っている馬としてはラヴズオンリーユー、クロノジェネシス、コントレイル、オジュウチョウサン、ケイティブレイブとか、GⅠを1勝しかしてなくても常に賑わせたという意味でブラストワンピース、ペルシアンナイト、ステルヴィオに、ああ、アカイトリノムスメもそうですね。他に抜けている馬もいると思いますが、このへんにしておきます。

 

 とにかく、年が替わったら、本当に馴染みが薄くなってしまうのかなあ、と寂しい思いを抱くことになるだろうと覚悟はしておりました。それはそれ、時代の変化ですんでね。こちらが対応するしかありません。

 

 と思ったら、中山初日の1Rをいきなり武豊が勝ち、中京では初日2Rを横山典が勝ち……。中京3日目のシンザン記念はディープインパクト産駒の牝馬ライトクオンタムが制しましたが、鞍上が武豊。でもって、NHK-Eテレのスイッチインタビューに出演して郷ひろみと対談って……。

 こっちの方が対応に苦慮しますわホント。

 

  ほしいのは〝ホウィル〟

 改めまして、観てまいりました。

 

 2000年から2012年にかけて、イギリスのウェールズ・ケアフィリ郡クブン・フォレストという町で起きた、まったくもって俄かには信じられない奇跡のような人と馬の物語。

 馬、それも障害レースの馬の話ですから競馬視点が入るのは当然ですが、その点はいろいろ説明不足というのか、あまりにとんとん拍子にことが運びますから端折り気味な部分がなくはない。ですが、それを差し引いても面白い、というか素晴らしいです。

 そもそもが〝馬の物語のみにあらず〟だからです。

 

 昨年末の記事に書きました通り、私はイギリス競馬そのものに興味があるのは勿論ですけど、それよりもラグビーワールドCのウェールズという国(敢えて)に惹かれてこの映画を観たい、と強く思ったところがありました。

 ですから主人公が抱える日々の問題、町に住む人々の閉塞感なども十分に感じ取りながら、自然豊かな風景の中で当たり前に裸馬がウロウロしていたり、何気に子供らがキャッチボールならぬラグビーのパス練習をしているのを食い入るように観ておりました。そして、ごく普通の平凡な主婦が、〝一口馬主〟ならぬ〝組合馬主〟に興味を持ち、『胸の高鳴り=ホウィル』を求めて競走馬に夢を託すことになります。

 馬=ドリームアライアンスが出てくるのはここから。

 で、その後も信じられないエピソードが続きますが、ネタバレは避けましょう。まあ競馬の実話モノだけにラストはある程度想像できるにしても、やっぱりストレートな感動に包まれます。

 競馬ファンの皆さんは勿論のこと、馬を愛する皆さんには是非ご覧になってほしい作品でございます。

 

 パンフレットの表紙はこちら↓

 

ちょっと地味な印象ですが、裏表紙がこちら↓

 

となっておりまして、開くとエイントリー競馬場の図形が表れる、という作りになっています。

 そうそう、中のコラムをサラブレッド血統センターの秋山響くんが書いてました(いい仕事してるなあ)。

 

  変わらないモノ

 競馬を広義の〝エンターテインメント〟として捉えるなら、たくさんの対象(ライバル)が存在することになります。それなのに━

 なぜ競馬に惹かれるのか。

 なぜ競馬をするのか。

 なぜ競馬でなくてはならないのか。

 

 自分の中で結論が出ているはずの問いを、久しぶりに自分にぶつけてみて、清々しい気持ちになれた気がします。

 観て良かったです。

(久しぶりのイギリス映画でしたが、やっぱりいいですね)

 

 

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