「一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO」で研修させていただきました~災害復興支援~ | 鯖江市議会議員 帰山明朗(かえりやま あきお)のブログ

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ふるさとの元気なまちづくりを目指し活動する、福井県 鯖江(さばえ)市議会議員 帰山明朗の活動報告&日記です

先日は議会会派研修にて、災害復興支援などを行われる「一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO」の熊本城下にある事務所にお伺いし、代表理事・デザイナー・クリエイティブディレクターの佐藤かつあきさん、 同法人理事の村上直子さんにお話を伺いました。

 

熊本市の「一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO」は、2016年熊本地震をきっかけに、復興には息の長い支援活動と、たくさんの人たちの関心が必要だと考えられ設立された団体。

 

あらゆる分野のクリエイターと企業・団体・個人をつなげ、新たな協業の形を創出。それをもって災害復興支援や地方創生、若者の雇用などの社会的課題を、創造力で問題解決することを目的に事業を。

 

メンバーの皆さんは本業を持ちながらプロボノとして活動。クリエイティブの力が、災害復興に少しでも役に立たないかと、さまざまな取り組みを行なわれています。

BRIDGE KUMAMOTO|創造力は奪えない

 

メインに近い活動は、設立当初から現在も継続する、ブルーシートを活用した寄付活動「ブルーシードプロジェクト(BLUE SEED PROJECT)」。

ブルーシートは、倒れた家屋を覆ったり、被災地のテントに使用したりと被災者の生活を守るために活躍。ただ活用されたブルーシートがゴミ問題の一因になってしまう点がありました。

 

雨漏りや倒壊を防ぐために家屋にかけられたブルーシートは、耐久性の観点から3か月に一度張り替え。そのタイミングで大量に廃棄されるため、最終的に災害ゴミ問題に。

 

BRIDGE KUMAMOTOさんでは、廃棄予定となったブルーシートを回収・洗浄・縫製してトートバッグにリメイクしたアップサイクル商品を販売。その売上のうち20%を被災地域で活動する復興支援団体や社会課題に取り組む団体に寄付。

 

また、障がいや病気、身体上の背景で一般的な企業で働くことが困難な方々が就労訓練を行なっている就労継続支援事業所と連携して一緒に商品を作製。

 

こうして、ブルーシードバッグにまつわるお金がすべて被災地域などに落ちる仕組みで、売り上げから寄付をすることで、復興の種にしたいという想いのもと、活動を継続されています。

そして、「熊本城瓦御守」も製作。2016年熊本地震で破損した熊本城の瓦のかけらを、被災地で使われたブルーシートで包んで御守にして、熊本城のお土産店などで販売。受験を控えられている方へのお土産としても人気とのこと。

 

また、地震の復興の途上に発生、熊本県南部を中心に甚大な被害がでた「令和2年7月豪雨」。その際に水に浸かって廃棄予定だった「くま川鉄道」の記念きっぷをアップサイクルし、水没きっぷを切り絵アートにされて販売。売り上げを同鉄道への寄付に充てられています。

 

そして、その豪雨をきっかけに本も製作。本の表題は『 大切な人が被災したときに、自分にできることが見つかる本 』。

 

7月豪雨の被災地でボランティアをした人からのアドバイスや、現地には行けずとも、離れた場所からエールを送った人の経験談がつづられていて、それぞれの立場で『 できること 』を提案。

 

たとえば、「遠くからでも何かできないか」と考えたある人は、被災地から離れた場所に拠点を構え、そこで物資を募り整理して、被害状況によって各所に振り分ける支援を行いました。つまり「被災地入りする人たちを支える側 」、後方支援に回られています。

『 現地に行って体を動かすことだけが、被災地支援ではない 』

本には、そんなメッセージも込められているそうです。

この本の内容は、インターネットでも無料公開されています。

howtohelp 大切な人が被災したときに、自分にできることが見つかる本

 

元日に発生した能登半島地震での避難生活も長期化は避けられず、被災者支援にも持続力が必要となります。行政だけではなく、企業やNPОなど民間の力を生かした持続性の高い支援体制の構築を考えることも重要な時期。

 

今、そのときに、BRIDGE KUMAMOTOの復興支援の様々な活動とその背景・工夫・ご苦労、また背骨となる考え方などについて、現地で研修させていただいたことは、とても貴重な学びと気づきの機会でした。今後の自分の活動、 自分に今できることに活かしてまいります。

 

お忙しい中、大変お世話になりました、BRIDGE KUMAMOTOの、佐藤さん、村上さん、本当にありがとうございました。ご活動のますますのご発展を心からお祈りしております。