Vol.971-2/4に続けてご覧ください。
さぬき歴史(観て歩き)フォトレポ-西讃編:16<紫雲出山遺跡・南草木遺跡と小蔦島貝塚>
<26.紫雲出山遺跡> <撮影:2012.05.22 and 2013.10.04>
三豊市の荘内半島に位置する紫雲出山(しうでやま)(標高352m)。山頂展望台からは、瀬戸内海の多島美が見渡せます。また、春には桜、初夏にはアジサイと四季折々の花が美しく山を彩ります。近年、Yahoo!JAPANの「日本が誇る桜の絶景15選」や「死ぬまでに行きたい!世界の絶景 日本編(詩歩著書)」に選ばれたことで注目を集めています。
紫雲出山は浦島伝説が息づく荘内半島に位置しています。浦島太郎が玉手箱を開け、出た白煙が紫色の雲になって山にたなびいたため、名付けられたといわれています。紫雲出山は、弥生時代の高地性集落遺跡で、山頂にはその出土品を展示する遺跡館があります。館内には、喫茶コーナーもあり、その窓からは瀬戸の島々が一望でき、時間が経つのを忘れさせてくれます。 (三豊市観光交流局HP)
<所在地・外観>
▼紫雲出山遺跡-三豊市詫間町大浜
▼紫雲出山遺跡-瀬戸内地方を代表する高地性集落
荘内半島には、浦島太郎の生家が有ったと伝えられる生里(なまり)など、浦島太郎にまつわる地名が残っている。
▼紫雲出山の全景
JR詫間駅前広場には、浦島太郎と5人の子どもたちの像があり、駅前から半島へ向かうと、高瀬川に架かる詫間大橋に浦島太郎の銅像がある。
▼JR詫間駅前広場の像、三豊市の案内板
▼詫間大橋(浦島太郎銅像)
<概 要><歴史遺産>
JR詫間駅から、三豊市コミバスで県道232号線を荘内半島中央部の大浜方面へ向かい、大浜バス停で乗り換え再び県道232号線を北西へ進み、バス停「箱」で降車して、そこから紫雲出山遺跡へ向かった。
▼三豊市コミバスの大浜バス停、箱バス停
▼コース案内板とakjjii、紫雲出山遺跡向かう-1
▼紫雲出山遺跡向かう-2、生里漁港の付近
▼新田の城跡、紫雲出山遺跡向かう-3
▼紫雲出山遺跡向かう-4
▼展望台から北西方向、粟島の方向
柴雲出山山頂一帯に「柴雲出山遺跡」がある。
「柴雲出山遺跡館」は、竪穴(たてあな)住居と高床(たてゆか)倉庫を復元したものである。
この遺跡は、1951(昭和26)年、前田雄三により発見され、1955年から3回にわたり京都大学の小林行雄や地元の人びとの手で発掘された。弥生時代中期の瀬戸内地方を代表する高地性集落(山頂・丘陵・山の尾根などにある弥生時代の集落)で有る事が解り、県指定の史跡となった。出土品は高松市の香川県歴史博物館・瀬戸内海歴史民俗資料館、三豊市詫間町民俗資料館・考古館に展示・保管されている。
▼紫雲出山遺跡館-1
▼紫雲出山遺跡館-2(模型展示)
▼紫雲出山遺跡館-3(遺跡あらまし) 、竪穴住居・高床倉庫の説明
▼紫雲出山遺跡館-4(高床倉庫)
▼紫雲出山遺跡館-5(竪穴住居-1)
▼紫雲出山遺跡館-6(竪穴住居-2) 、遺跡発掘の作業風景
<関連遺産>
紫雲出山遺跡から県道232号線を4km下り、紫雲出山出入口に出て南東に1.5kmほど行ったバス停「荘内大浜」の角を左折して、約1km進むと市立大浜小学校前に「船越八幡神社」がある。
かつては郷社で、旧荘内村(現、三豊市詫間町)の総産土社(うぶすなしゃ)であった。
▼県道登山口へ下る-1
▼燧灘と丸山島、県道登山口へ下る-2
▼県道登山口へ下る-3、県道登山口へ降りた
▼船越八幡神社へ-1、大浜漁港の付近
▼船越八幡神社へ-2、大浜バス停が見えて来た
▼大浜小学校、船越八幡神社
▼船越八幡神社-1(鳥居)、参道
▼船越八幡神社-2(随神門)、参道と拝殿
▼船越八幡神社-3(拝殿) 、社殿
▼船越八幡神社-4(太鼓橋) 、-5
▼船越八幡神社-6、境内
1455(康正元)年、丸部康家(まるべやすいえ)が奉納した懸仏(かけぼとけ)(円明院<仁尾町家の浦>所蔵)や「生里・大浜・粟島ももて祭」(県民俗)が有名である。
▼円明院-1
▼円明院-2、パコダ
▼百手祭-1(web引用-水彩画風変換)
▼百手祭-2(web引用-水彩画風変換)
船越八幡神社の向かいの大浜小学校校庭の船越遺跡からは、縄文時代後期の中津式土器や石錘(せきすい)・土偶が出土し、これらは三豊市詫間町民俗資料館・考古館に展示されている。
また神社には、幕末から昭和時代初期にかけて製作された歌仙(かせん)絵馬・歴史絵馬・船絵馬・芝居絵馬など76面が奉納・保存され、これらは、神社境内にある絵馬堂に古文書などと共に展示されている。
▼船越八幡神社-絵馬堂
「三豊市詫間町民俗資料館・考古館」は、三豊市役所詫間支所の隣にある。
▼三豊市役所詫間支所、三豊市詫間町民俗資料館・考古館
民俗資料館の常設展示場には、詫間にゆかりの深い製塩・漁業・農業を中心にした生活用具が展示され、塩の町として知られた詫間の塩田の模型や道具により、塩作りの様子が説明されている。
また、竈(かまど)で炊いた米飯に臼(うす)でひいた黄な粉をまぶして食べたり、藁(わら)で縄を作ったりする、昔の生活を体験学習する事が出来る。
考古館には、紫雲出山遺跡や船越遺跡、縄文時代後期の蟻の首(ありのくび)遺跡の出土品が展示されている。
▼体験学習-「なわない機」を使って縄づくり体験、昔の道具でミニ農業体験(web引用-水彩画風変換)
▼体験学習-紫雲出山で古代の暮らしを体験、考古学入門講座(web引用-水彩画風変換)
<文は現地説明板やWebなどより引用した>
引き続き、Vol.971-4/4をご覧ください。