Today's word <にほんのおまじない>鰹節を食べる
削って食べてみよう。<効用>勝負に勝つ。
しゅっしゅっと堅い鰹節を削っていただく。勝負事に勝つためのおまじないだ。歴史は古く、戦国時代、常に生死を問われる日の中に生きる武士たちの縁起かつぎに愛用されていた。また、江戸時代初期の書物「仮名草子」に書かれているのは「良きさぶらいとは、弓長の道を極め、義をみがき、信を先として私欲のこころを削り・・・ひとにかつおぶしとも言わる」の記述。長い時代にわたって愛されてきたことが分かる。現代も縁起物として結納を行う際の結納品の九品目に使われている。さて、削りたての鰹節はパックしてあるものとは別物のような風味。硬い魂の感触を感じながら削ること自体が愉しい。心豊かになる作業である。
<Flower arrangement>
信用・信頼…。
「成功の道は信用を得ることである。どんなに才能や手腕があっても、平凡なことを忠実に実行できないような若者は、将来の見込みはない」。これは阪急電鉄の創業者、小林一三の言葉である。
「メニュー偽装」を犯した阪急阪神ホテルズは消費者の基準を、ずいぶん甘くみたものだ。慌ててメニューを書き直しているレストランが、どこかにあるのではないかと想っていたら、同じ阪急阪神HD傘下の阪急阪神ホテルシステムズが経営する高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」でも実際と異なる表示(内容は報道されている)がされていたことが発覚した。贅(ぜい)の限りを尽くした内装、超一流の接客サービス…。世界に名だたる「リッツブランド」への信頼が大きく揺らぐ事態に発展した。
ある新聞のコラムに下記の記事が掲載されていた。
人の名前は商品に不思議な力を与えるらしい。同じ野菜でも「山田さんのトマト」とあると、ただのトマトではなくなる。「○○県××村の山田さんのトマト」となれば、信頼はさらに高まり、山田さんの笑顔の写真でも横に付けば、もう完全に特別なトマトに化ける。山田さんに会ったことはない。実在の人物かもしれないし、雇われた商品キャラクターかもしれない。他よりちょっと高いトマトは、確かに美味しく感じる。真偽を確かめる暇も必要もなく、人はものを買い、商品は流通し続ける。日々お金を払って消費されているのは、商品そのものだけでなく、情報なのかもしれない。どこからが「嘘」となり、どこまでを「マーケティング」と呼べるのだろう。買い手が笑顔で満足なら、それでよいともいえる。けれども白を黒と呼べば罪である。京都の九条ネギと称して普通のネギを出せば、すぐ嘘だと知れる。
そうこうしていると今度はヤマト運輸の「クール宅急便」のずさんな温度管理の問題だ。
預かった荷物を外気と同じ環境で仕分けていたと、新聞ウェブ版が報じた。現場をよく知る同社関係者が13年秋に撮影した動画を公式サイトで公開した。動画には保冷のためのコンテナが開けっ放しにされたまま、作業員が仕分けをする様子が映っている。また「冷蔵」のシールが貼られた荷物がコンテナ外に置かれたままになっている様子も映っていた。今年6月に大手スーパーが荷物に温度測定機器を取り付けて調べたところ、温度が大きく上昇する時間があったことが分かり、改善を求めていたともいう。ヤマト運輸はお歳暮の輸送需要が膨らむ繁忙期を控え、集配拠点や営業所での作業ルールの徹底を図るほか、専用設備、資材などを拡充して信頼回復を急ぐらしい。
上述の新聞コラムの一文「人の名前は商品に不思議な力を与えるらしい」、人を企業名に代えて読むと消費者である我々は今、その企業の先人の言い尽くせない尽力で築かれた企業名だけで、そのまま消費して良いのかと…。
しかし、その前に該当企業の経営陣(阪急阪神ホテルズの社長は辞任したが…)は何をしているだろうと考える限りである。
新居宮池とWalking & Potteringの風景
A seasonal flower
小生の庭に咲くシュウメイギク(秋明菊)
多くの場合、古い時代に渡来した外来種であるとされ、「Anemone hupehensis」の変種で、基本種は中国に分布しているとされる。「キク」の名はあるがキク科ではなく、イチリンソウやニリンソウなどと同じキンポウゲ科イチリンソウ属である。花時には、草丈50~80cmほどになる大型の多年草である。
この仲間(同属)では珍しく秋に花をつけ、茎を立てて上部に小さな葉を数枚輪生させ、その中心から数本の花茎をほぼ直立させて茎頂に径5cmほどのやや大きな花を1輪つける。
花がキクの花に似ていて、秋に咲くので「秋明」とされたようだ
<Akijii展、作品-60>
引き続き、Vol.220-2/5をご覧ください。







