筋ジストロフィーと仕事～①私の職歴

筋ジストロフィーという障害を抱えながらの仕事についてお話を始めたいと思います。

下表の通り、私は高校を卒業後、2年間の浪人とアルバイトを経て夜間の観光専門学校に入学しました。昼間は飲食店でアルバイト、夜は授業の生活でした。

ところが、21歳で筋ジストロフィーの診断を受け、夢だった旅行の仕事を目指し通っていた専門学校も夢を断たれたと落ち込み1年半で退学。

当初は医師から30歳くらいまでしか生きられないと言われたこともあり、アルバイトは続けていましたが、病気の進行もあり、就職しようという気持ちが持てませんでした。アルバイトは楽しかったのでこのままでいいと自分に言い聞かせ、諦めと現実から逃げていました。

2年後、専門の病院で初診、医師から少なくとも30歳までということはない、50代でも歩ける人がいると聞き、就職はした方がいいと医師や家族、友人からも勧められ就職活動を始めました。

その後の職歴は、20代では転職を繰り返し、結婚後30代で少しずつ落ち着き始め、40代後半でようやく定着しました。それぞれのエピソード等は順次お話していきたいと思いますのでお付き合いいただけると幸いです。

年         月        年齢              職　　歴  　　（青字は主な出来事）                                                      1979年   3月  18歳 埼玉県越谷市在住、県立高校卒業   4月   アパレル会社の商品センターでアルバイト、商品管理（人形町） 1980年 3月 19歳 デパートの文化センターでアルバイト、事務など（日本橋）   11月   普通自動車免許取得 1981年 1月 20歳 成人式       ステーキハウスでアルバイト、ホール・調理（銀座、青山） 1982年 4月 21歳 観光の専門学校入学   9月 22歳 進行性筋ジストロフィーと診断 1983年 7月   専門学校退学 　　　 12月 23歳 広告代理店に勤務、写真製版（高輪）       同時にステーキハウスでアルバイト、ホール・調理（青山） 1984年 1月   千葉県松戸市に転居（家族4人　父、母、弟）   6月   渋谷区広尾に転居（1人）       ステーキハウスでアルバイト、ホール・調理（青山） 1985年 7月 24歳 江戸川区小岩に転居（1人）   11月 25歳 カラオケパブに勤務、調理（小岩） 1986年　　　 4月 26歳 写真店に勤務、車でルート配送（小岩）       障害者手帳4級取得   10月 27歳 工事会社に勤務、事務（船橋）   12月   広告制作会社に勤務、レタリングなど（神楽坂） 1987年 6月   コーヒーショップに勤務、店長（銀座） 1988年 7月   フードコート運営会社に勤務、フードコートで調理（浦安、新小岩）   10月 28歳 江戸川区小岩に転居（2人　彼女）   11月   喫茶店に勤務、ホール・調理（築地）   12月   コーヒーショップに勤務、ホール・調理（新橋） 1989年 1月   漫画喫茶に勤務、調理（小岩）   4月   結婚   7月   青果会社に勤務、電話営業・経理（秋葉原）   12月 29歳 塗装会社に勤務、経理（三田）       長男誕生 1992年 7月 31歳 信用金庫に勤務、窓口・後方事務（東陽町）       江戸川区小松川に転居（家族3人　妻、長男） 1993年 6月 32歳 大手旅行会社に勤務、海外渡航業務（池袋） 1994年 4月 33歳 私鉄系旅行会社に勤務、企画・仕入・手配業務（業平橋、錦糸町） 1998年 7月 37歳 障害者手帳2級取得 2007年 1月 46歳 不動産会社に勤務、事務など（海浜幕張） 2009年 11月 49歳 遺伝子検査を受け、ベッカー型筋ジストロフィーが確定 2010年 3月   自走式車椅子 2014年 12月 54歳 長男結婚 2015年 3月   長男に第1子（長女）誕生   8月   障害者手帳1級取得 2018年 3月 57歳 電動アシスト車椅子   4月   上記不動産会社で在宅勤務 2020年 11月 60歳 長男に第2子（次女）誕生 2021年 8月   東京2020パラリンピックで聖火ランナー 2023年 8月 62歳 白内障手術（両目）   11月 63歳 長男に第3子（長男）誕生 2024年 6月   現在に至る