こんにちは
今回は、PCIeレーン分岐不要でNvme4枚増設可能『Sabrentアダプターカード』のレビューです
(SABRENT M.2 SSD NVMe 4ドライブ - PCIe 3.0 x4アダプターカード)
以前も記事にしましたが、SSDが余っています
マザーボード最大搭載数『4』は既に使い切っています
AmazonでPCIeスロットに4枚増設できるカードが多数販売されていますが、『PCIe(マザーボード)分岐機能が必要』と記載されています
これはBIOSで分割設定しなければならないのですが、標準搭載されていません
搭載されているかは、各マザーボードの仕様書やBIOS内を確認してください
...で、私が購入した『Asrcok Z790 PG DS4』は搭載されていません
つまり、PCIeスロットを使っても1~2枚増設が限界です
(グラボがなければ4枚は可能)
しかもPCIe3.0×1接続なので転送速度はでません
『SABRENT M.2 SSD NVMe 4ドライブ』は分岐機能が不要です
最大転送速度(PCIe3.0x4)は8Gbps=約4,000MB/sであり、NVMe Gen.3世代の速度と同等になります
本来使えなかったSSDの転送速度としては合格点です
(この速度が出ればね...)
それでは本体を見てみます
(本体490gで意外と重い)
(裏面バックプレートなし)
(NVMe SSD 4スロット)
WD BLACK SN770 1TB(PCIe4.0×4)
WD BLACK SN770 1TB(PCIe4.0×4)
Samsung 970 EVO Plus 2TB(PCIe3.0×4)
Samsung 970 EVO Plus 2TB(PCIe3.0×4)
(大型のヒートシンク)
(サーマルパッドは最初から付着)
Asrcok Z790 PG D4 PCIe4番レーン(4.0×4)に付けます
(GPUとのクリアランスは狭い)
マザーボードの構造上、NVMeスロット(PCIe4.0×4)真上での接続になります
装着後の『ディスクの管理』画面です
ドライバの設定をしなくても、全て認識されました
転送速度を測ってみます
WD SN770 1TB(シングル)
Samsung 970 EVO Plus 2TB(シングル)
シングルの転送速度はPCIe3.0×2(16Gbps=2,000MB/s)程度でした
(CrystalDiskinfoでもPCIe3.0×2接続の表示)
次に、各メーカー2枚のRaid0で計測してみます
WD SN770 2TB(Raid0 1TB*2)
Samsung 970 EVO Plus 4TB(Raid0 2TB*2)
Raid0(2枚)の転送速度は約3,500MB/s程度で、PCIe3.0×2(×2スロット)で転送されているようです
Raid0にしてもランダム性能に変化ありません
おそらく、このカードの限界値だと思います
大型ヒートシンクの効果ですが、アチアチで有名な970EVOがベンチマーク中でも
最高66℃程度で抑えられており、非常に優秀です
(横風ガンガンが効いている可能性が高いです...)
『SABRENT M.2 SSD NVMe 4ドライブ』の良い点
・余剰のNVMe SSDが有効活用できる
・マザーボード分岐機能が不要
・特別なドライバ不要
・優秀な大型ヒートシンク
・馬鹿みたいにSSDが搭載できる
『SABRENT M.2 SSD NVMe 4ドライブ』の惜しい点
・シングル使用時の転送速度が遅い
・Raid0構成でPCIe3.0×3の転送速度
・価格が高い(約25,000円)
・SSDを新規購入するならNASキットの方が安い
分岐機能が必要なカードよりも割高なのは残念ですが、非常に満足のいく製品でした。私は業務毎や用途毎に保管ドライブを切り分けする使用方法なので、ドライブが多いに越したことはありません。故障したドライブを交換するだけでダメージが少なくなります。ましてや信頼性の低いSSDを使用しているならドライブ毎の保管が良いでしょう。
ただ、その分だけSSDを用意するのは現実的ではありません。バックアップをローカルで保管しなければならない環境だと、このような製品に頼らざるを得ません。ローカル保管に拘りがなければ、NASを導入した方が安上がりです。非常に良い製品ですが、価格が割高であることが残念です。セール時の価格が通常価格になれば、検討しても良い製品だと思います。
(なにこれ...)
おわり