ぼくのたましいが共鳴し喜んで泣いている・・・『君が僕の息子について教えてくれたこと 』を観て | ミタクエオヤシン

ミタクエオヤシン

ミタクエ・オヤシンとはネイティブ・アメリカン、ラコタ族の言葉で「私に繋がる全てのもの」という意味です。
だから、みんなつながっていこうね!

日々日常、非日常、音楽、映画、宇宙、スピリチュアル・・・などを綴ります。

ぼくは、もう何年もテレビ観てないのだけど、そのかわりラジオはよく聴いている。
そんな中、昨夜なにげなく聴いていたJwaveの番組で、ある本の紹介をしていた。
それは自閉症である作者自ら綴った本だという。

『跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること』

 

13歳の時に執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』が、
英米でもベストセラーとなり話題となった東田直樹さんの
最新著「跳びはねる思考」。
著者の東田さんは、会話のできない重度の自閉症でパソコンや
文字盤を駆使し言葉を紡いでいく。
そんなかれの日々の生活で生まれた思いを綴ったエッセイ。
人とのコミュニケーションで感じる事、思う事から
人生や運命とはどんな事なのか、そして、幸せとは…何なのか?



なぜだかぼくは・・・
というよりぼくのたましい的なところが、とても共鳴した。

基本的に自分は、お涙頂戴的な本や映画はあまり好きではないし、それをもっと言えば、商業的なにおいというか背景が少しでも感じてしまうとしらけてしまうから。
といいながら、もちろん音楽も含めて、ほとんどのメディア媒体にはその商業性があるのだが。

でもこのときは、おそらく純粋に自分のたましいが共鳴したのだ。

こういうとき、まあ誰でもそうかもしれないけど、無我夢中でそのことを調べる。そして不思議なことにシンクロが起こるのだ。

検索していると、今年の8月にNHKのドキュメンタリーで『君が僕の息子について教えてくれたこと 』というのが放映されていたことを知った。
おそらく観た人も多いのかもしれないが、なにしろテレビないもので(笑)
でもNHKの場合、オンデマンドで有料で観れるので、今まで何回か利用している。
たまにいいドキュメンタリーやるんだよねNHKは。

いま、日本の無名の若者が書いた1冊の本が、世界20カ国以上で翻訳され、ベストセラーになっています。タイトルは「The Reason I Jump」(日本題:「自閉症の僕が跳びはねる理由」)。著者は、執筆当時13歳だった東田直樹さん。この本は、自閉症である東田さんが、自分の心の内をつづったエッセイです。
自閉症者自らが語る画期的な本ですが、日本で7年前に出版された時はほとんど話題になりませんでした。それがなぜいまになって、イギリスやアメリカでベストセラーとなったのでしょうか?

それには、アイルランド在住の作家デイヴィッド・ミッチェル氏による英訳が大きな働きをしています。
自身も自閉症の息子がいるミッチェル氏は、東田さんの本を読んだ時、息子が自分に語りかけているように感じたといいます。なぜ床に頭を打ちつけるのか、なぜ奇声を発するのか・・・。息子の気持ちがわからず、コミュニケーションをあきらめていたミッチェル氏は、この本を読んで希望の灯を感じることができました。そしてミッチェル氏の訳により、この本は、同じように自閉症の子どもを持つ、世界中の多くの家族を救っているのです。

この春、ミッチェル氏は来日し、東田さんと感動の対面をはたしました。
日本の若者と外国人作家の出会いから生まれた、希望の物語をお届けします。


NHK For Schoolブログ より転載

で、「The Reason I Jump」(日本題:「自閉症の僕が跳びはねる理由」)を英訳した著者デイヴィッド・ミッチェル氏って、なんか心当たりあるのだ。

 


なんとなんと、あの映画『クラウド・アトラス』の原作者ではありませんか!
この映画は思ったよりヒットはしなかったけど、監督があのマトリックスのラナ&アンディ・ウォシャウスキーでもあったので、ぼくは期待して観たのだった。
実は、まだ日本では公開されていない時期だったけど、ブログ記事にもしていた。
シンクロ~!!


すべてはつながっている(映画『クラウド アトラス』)


そんなわけで、断然このドキュメンタリーを観てみたくなったので、NHKオンデマンドの有料配信を利用してもいいのだが、もしかしてYouTubeにもUPされてないかと思い検索してみたら、あった~!!(最後にリンクしておきますね♪)

でさっそく観てみたら・・・
冒頭からやられてしまった。
つまり、ぼくのハートの奥に響いて、目頭が熱くなったのだ。

プロローグは、世界20カ国以上で翻訳された 「The Reason I Jump」からの朗読で始まる。

僕がピョンピョン跳びはねるとき いったいどんな気持ちだと思いますか?」
すごく興奮しているから 何にもわかってないと思われるでしょう
北欧の言葉と思われる自閉症の弟を持つ女性が語る・・・
シーンが変わり
僕は跳びはねている時 気持ちは空に向かっています
空に吸い込まれてしまいたい思いが 僕の心を揺さぶるのです

とアメリカ人の自閉症の息子を持つ父親が語る・・・

そして次のシーンでは日本人の13歳の自閉症の少年が朗読する
空に向かって体が揺れ動くのは そのまま鳥になって どこか遠くへ飛んで行きたい気持ちになるからだと思います
どこか遠くの青い空の下で 僕は思いっきり羽ばたきたいのです

  
ああこんな表現、そう簡単にはできないんじゃないかと思った。それは作者の素直な心の奥から語りかける思いなのだろう。

たましいに響いた・・・

東田さんは、幼いときから文字に強い興味を示し、母親とともにキーボードを使う練習を繰り返し、自分の意思を表現できるようになったと言う。

そして、東田さんは、「記憶」についてこう書いている。
よくわかりませんが、みんなの記憶はたぶん線のように続いています。
けれども 僕の記憶は点の集まりで 僕はいつもその点を拾い集めながら 記憶をたどっているのです


デイヴィッド・ミッチェル氏には自閉症の息子がいて、どう接していいかわからなくなるときがあり、悩んでいた。
そんなときに東田さんの本に出会った。英語教師として日本で8年間過ごしたことがあったので、日本語がわかったのが幸いしたのだ。

日本に来て二人が初対面するシーンには感動する。

対面後ミッチェル氏はこう言う。
ほとんど目を合わせられなかったけど6,7回だけ目が合って素晴らしい瞬間でしたと。
そして、彼が私の魂を そして 私が彼の魂をのぞきこんでいるかのようで感動的でしたと。
まさに魂の響き合いだよね。
ミッシェルさんと話し終わった後、東田さんが跳びはねるシーンが素敵だった。

東田さんは、おそらく世界中の自閉症の人たちの心の思いを代弁しているに違いないと思った。
だから、彼は「ぼくたち」と表現し、自分の言葉に責任を持っているのだ。
それは、東田さんの魂のミッションなのだろう。

ぼくたちは固定観念や既成概念で、本来持っているピュアな心をがんじがらめに縛ってしまっている。
確かに今の競争原理に基づいた社会において、建前も必要かもしれない。
でも、これからぼくたちは「本音」で生きることが求められている。
それは、この母なる地球と共生した持続可能な社会へとシフトしていかなければ、人類は破滅の道をたどるしかないのだから。

ぼくたちは彼らの言葉にもっと耳を傾けるべきではないだろうか。

まあ、とにかくこのドキュメンタリーを観て欲しい。

そうそう、もうひとつシンクロがあったのだ。
それは、なんと東田さんは千葉県の君津市在住なんだって!
ああ君津市に移住してきてもうすぐ2年になるけど、なんかよけい親しみを感じちゃうなぁ(^_^)
彼の本も読んでみようかな♪

それに『クラウド・アトラス』もまた観たくなった。
考えてみたら、この映画の奥底にあるテーマは、魂は永遠であり、国も人種も性別も関係ない、そして魂は輪廻を繰り返し成長するということなのだ。

そこには仏教的な思想背景がある。
ミッチェル氏が日本に住んでいたことも、必然なのだろう。
日本語が読めたからこそ、アイルランドからでも東田さんの本に出会えたのだよね。
すべては必然ってことですね♪




君が僕の息子について教えてくれたこと 1/3  The Reason I...



追伸
長くなるので、あえて書かなかったけど、一言書いておきます。
東田さんが、こうして世界へのお役目を実現できているのには、もちろんミッチェルさんのおかげもあるけれど、その前に、何と言っても東田さんのお母さんの貢献があってのこと。
いつも彼を脇で見守りながら支えている姿に、マリア様のような女神像を重ねてしまうのはぼくだけではないだろう。


追伸(2016.12.22)

最近、この記事へのアクセスが増えているので、どうしてかな?と思ったら、先日テレビで再放送していたようですね。
うちにはテレビないのでわからなかったのですが、久々にここにきてみたら、YouTubeのリンクが切れてました。
探してみたら、Dailymotionにあったので貼っておきました(^O^)