コーリング・ユー(愛の魔法) | ミタクエオヤシン

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ミタクエ・オヤシンとはネイティブ・アメリカン、ラコタ族の言葉で「私に繋がる全てのもの」という意味です。
だから、みんなつながっていこうね!

日々日常、非日常、音楽、映画、宇宙、スピリチュアル・・・などを綴ります。

と聞いて、きっと、ああ~あの曲ね♪
とメロディーを呼び起こす人も多いだろう。

そう、ぼくもそのひとりで、『Calling You』は、自分の中で印象に残っている大好きな曲。

でもその曲が主題歌になっている『バグダッド・カフェ』はずっと前(20年以上)に観たことはあったのだが、内容は漠然としか思い出せなかった。

昨日なんとなく映画が観たくなってGyaOを覗いてみたら、この映画があったので、久しぶりに観てみようかと思い、観ることにした。

ところどころのシーンはなんとなく覚えていたけど、(特にあのジャケットにもなっている主人公のジャスミンが給水タンクをモップで掃除しているシーンは脳裏に焼きついていたけど)それほどディティールは覚えてなかった。

でも観ているうちに、いやぁこれほんといい映画だなぁと改めて思ったのでした。

ある意味スピリチュアル・ムービーですなと(笑)
うん、ファンタジー映画でもあるよね。
これニューディレクターズ・カット版というやつで、おそらくぼくが昔観たオリジナル版とどこがどう違うのかも全然気づかなかったけど。



乾ききった砂漠のど真ん中に、と言ってもアメリカ大陸のラスベガスへと続く道(と歌詞にも出てくる)に・・・
そのタイトルにもなっている不思議なカフェがありました。

そういえば、なぜバグダッド・カフェなんだろう?
原題は『Out of Rosenheim』で、主役のジャスミンが西ドイツのローゼンハイムからやってきた意のタイトルだけど、やっぱり、『バグダッド・カフェ』のほうが、心に止まる。
ぼくは中東系の音楽も好きなので、なおさらだ。

映画紹介ではないので、ストーリーは書かないけど、映画の中で何度も聴こえる挿入歌『Calling You』の歌詞がそのままストーリーになっている。
ちょっと検索してみた。
**************

ヴェガスからあてもなく続く 
砂漠の道

あなたがいたところより 
いくぶんマシな場所

修理が必要な
コーヒーマシンがある

ちょうど曲がり角の 
小さなカフェ

あなたを呼んでいるの
わたしの声が聞こえない?

わたしはあなたを
呼びつづけているのよ...


熱く乾いた風が
吹き抜けていく

赤ん坊は泣っきぱなしで 
眠れやしない

でもわたしたちは知っている
変化が近づいていることを

もうすぐそこまで
心解き放たれるときが...

あなたを呼んでいるの
わたしの声が届いてることは分かっているわ

わたしはあなたを
呼びつづけているのよ...

(日本語訳:東エミ)

*******************

まさにこの歌詞のとおりのストーリー。
バグダッド・カフェの女主人のブレンダは、とにかくいつも不機嫌で、夫や子供たちにイライラして怒鳴っている。

しかし、最初は不信感だらけだったジャスミンに、だんだん心を開いていく過程が心温まる。
そのシーンに虹が写るカットを今回は見逃さなかった。

そうそうこの映画では、場面転換で空を背景のロングショットが何回も出てくるんだけど、その色合いもおそらく心模様とリンクしているのだろう。
こういうセンスって微妙だけどステキだ。

この映画は、映像描写が多くセリフは少ないのだが、そんな中でも特に好きなシーンがある。
老画家のルーディーがジャスミンをモデルにして絵を描いているシーンで・・・
ルーディーが描いた自分の絵を見てジャスミンが言う。
「わたしのビジョンね」
ルーディ「いい言葉だ」
ジャスミン「どの言葉?」
ルーディ「ビジョンだよ」
ジャスミン「あなたの描く空の光はどこから?」
ルーディ「太陽の光が反射するのさ。 宇宙エネルギーの何万という鏡にね。」

まあほんとにステキなシーンがいくつもあるんだけど、一度ビザが切れてアメリカから離れたジャスミンが再び戻ってくる。

 

そしてジャスミンがいなくなってから閑古鳥だったバグダッド・カフェが、再び蘇る。
集まった満員の常連客に向けて、バグダット・ファミリーたちがミュージカルを演じるシーン。
この歌詞がやっぱり全てを表しているのかなと思った。

歌詞を書き取ったので紹介しよう。

ここはモハーヴェ砂漠のオアシス
ギアを落としてひと休み

浮世の悩みは
マジックで消せる

愛があればー

今日も生きられる

バグダッド・カフェのショータイム



そう・・・
なんか象徴的な詩じゃない?
砂漠とはまさにこの忙しない現代社会。

ぼくたちは、文明という名の下に、いつのまにか時間に囚われ、忙しい日々に追われるようになってしまい、だんだんと心の余裕を無くしている。
「忙」ってまさに「心を亡くす」だしね。

その象徴がブレンダなのかもしれない。
冒頭からとにかくブレンダは不機嫌で全てのことにむかついているのか心の余裕なんて全くなく、まわりを怒鳴り散らしているからね。

ジャスミンが部屋でマジック(手品)を覚えて、少しずつ披露していくんだけど、このマジックもひとつの象徴なんだろうと思う。

ジャスミンはみんなに楽しんでもらい、笑顔を見たくて、一生懸命マジックを覚えて、そのレパートリーも増えていき、いつのまにかバグダッド・カフェにはジャスミンのマジックを見たくてお店に集まってくる。

ジャスミンの手品はあくまでも手段にすぎない。
それは彼女の愛の魔法なのだから。

あ、「愛の魔法」!

これタイトルにしよっと~(^_^)

ジャスミンはある意味、天使であり女神なんだろうね♪

そうそう、この砂漠のオアシスでもある『バグダッド・カフェ』はある意味、これからの新しい文明へ向けてのコミュニティーなのかもしれないね。

う~ん、ほんとに心に響く神話のような映画だった。

見返してよかったです (^_^;)



 

GyaOでは5/27まで観れるようですよ~!
昔観た方も多いとは思いますが、ぜひもう一度じっくりと見返してみると、新たな発見がけっこうありますよ~♪
GWの終わりに疲れを癒したい方はどうぞ(^_^)