今回初めて、霧島神宮の
現在のお宮にお詣りすることにした。
空港で仲間を見送った後
ひとり、バスを乗り継いで霧島神宮へ。
霧島の名のとおり
毎回必ず一度は雨のお浄めを受ける。
雨の中のお詣りも、私は大好きだ。
天水に洗われた境内は
静けさと厳かさが増すから。
現在の社殿は正徳5年(1715)に
島津吉貴公により復興されたもので
令和4年に国宝に指定された。
300年以上、湿気にも負けない美しい本殿と
枝垂れ桜の組み合わせの艶やかなこと。
ふと左を見ると
「山神社」と書かれた簡素な看板が目に入る。
惹かれるまま歩きだすと
静かな杉林の先に、小さなお社があった。
極彩色の本殿とは全く違う空気に息を呑む。
本殿のご祭神は
天孫・瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
山神社にお祀りされているのは
大地のエネルギーの象徴・大山津見神(おおやまつみのかみ)
まさに、陽と陰
🕊
天照大御神から
地を治めよとの命を受けた瓊瓊杵尊は
大山津見神の娘・木花開耶姫を見初めた。
天津神が、国津神の山の神の娘を娶り
次とその次の代では、海の神の娘を娶り
瓊瓊杵尊から数えて3代後に
ハツクニシラスノミコトが初代天皇神武として
奈良・橿原の地で即位なさったと
日本の神話では語り継がれてきた。
図で表すと、こんな感じ(「神和塾」資料より)
この図の中に出てくる
ニニギノミコトが、霧島神宮の主祭神
そして
コノハナサクヤヒメ
ヒコホホデミノミコト
トヨタマヒメ
ウガヤフキアエズノミコト
タマヨリヒメ
カミヤマトイワレヒコ
この六柱の神々は
主祭神の傍の相殿に祀られ
大山祇命(オオヤマヅミノカミ)は
山神社に奉斎されている
ひとつの空間の中で
天と地
両極のリーダーが、いっしょに祀られているのだ。
これぞ、神道において至高の境地とされる
「むすひ」の体現だ!
そう気が付いた瞬間
全身の細胞が震え出すような感覚になった。
🕊
山神社の鳥居を出ると、今度は
「湯之野」 の看板が見えた。
数段の階段を登ると、そこには誰もいない。
霧が立ち込め
硫黄の香りと共に温泉が湧き上がり
鳥の声だけがこだまする
木火土金水が巡る地
この道は「高千穂嶽道(おたけみち)」と呼ばれる古道で
高千穂河原まで続いているそう。
だが、今の私には
この先に足を踏み入れることは畏れ多過ぎる。
私は、神の声が聞こえたり、姿が見えることはないけれど
體から涌き上がってくる「畏怖」の感覚を信頼し、大切にしている。
今回はここまで。
身も心も魂も
天孫降臨の地のエネルギーで満たしていただき
ありがとうございました。
ご縁ある場で
ご縁ある方々に
分かち合ってまいります。