ここ数日は胃の調子が悪く、ブログをアップするのがおろそかになっていました。
やはり何をするにしても「健康」が一番大事だと思い知らされました。
この26日の日曜日に、NHKスペシャルの「ホットスポット最後の楽園」という番組を見ました。
エチオピアの高地に暮らす「ゲラタヒヒ」という猿と、同じ地域の低地に暮らす「マントヒヒ」の対比が、とても印象的でした。
「ゲラタヒヒ」は断崖絶壁により下界と隔絶された高地に暮らす猿で、競争がなく豊富に生える草だけを食べて暮らしています。
その社会は母親中心の母系社会で、数百匹の群れで暮らしていても、雄たちも巧みに争いを避けて暮らしています。
一方、乏しい食料など生存環境の厳しい低地に暮らす「マントヒヒ」は、何でも食べる雑食性です。
雄(ボス)が複数の雌を支配し小さな群れが乱立する社会で、縄張りや雌の奪合いなど、争いが絶えない暮らしをしています。
今は高地に暮らす「ゲラタヒヒ」も昔は「マントヒヒ」と同じ低地で暮らしていた事が化石などから分っているそうですが、
生存競争によりその生息地域が狭められ、今では隔絶された高地でのみ生存しているんだそうです。
示唆に富んだないようで、自ずからわれわれ人類について考えさせられました。
人類は暴力が支配した古の時代から、多くの犠牲を払い少しづつルールに基づく協調社会へと進化してきたと思います。
しかし最近の世界における「自国第一主義」的な動きを見ると、まだまだ「マントヒヒ」的なレベルなのかも知れないと不安に思います。
人類が長い歴史を通じて培ってきた英知が、いま問われているんだと思います。