先日実家の書棚を整理していると、11年前に亡くなった母のメモ帖が出てきました。
晩年病気を患い、天理の病院に入院した時のメモと思われます。
入院中に親しくなったお友達の名前などがメモされていました。
それらに混じって母が時々つくっていた歌が書かれたメモも出てきました。
抗がん剤治療で苦しんでいた時期だったので、筆跡が乱れて読めない部分がありましたが、こんな歌です。
・朝焼けの かがやくひかり 病床に ほとけのごとく われをつつむ
・健やかに いこいを巣立つ 友だちの 笑顔に接し 心和む
・さまざまな 思い出残して去る 病の友の 幸せ祈る
薬は一切服用しない丈夫な母でしたが、晩年は大きな病気を続けざまに患い病院生活が続きました。
メモに残る母の筆跡を見ていると、往時の凛とした母の姿が実感をもって蘇ってきます。
同時に「いい息子じゃなかったなア」という苦い想いもこみ上げてきます。