虹の色は「六色」と言ったほうがいいと思う | MTFのAkemiのblog イタリア児童文学・皆既日食・足摺岬が好き

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私は、イタリア児童文学が大好きで、皆既日食も大好きで、足摺岬も大好きな、団塊の世代に属する元大学教員で、性別はMTFです。季節の話題、お買い物の話題、イタリア語の勉強のしかた、新しく見つけたイタリアの楽しい本の話題などを、気楽に書いていこうと思っています。

引き続き虹の話ですが、わたしはもうずいぶん前から「虹の色は七色」というのがどうもしっくり来ません。「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」というあれですね。

 

赤と黄は相当隔たった色だから、その中間の「橙(オレンジ色)」を入れるのは自然ですし、黄と青も同様に相当隔たった色だから、その中間の「緑」を入れるのは自然です。しかし、青からあとの紫に至る部分を三つにも分けて「青、藍、紫」とするのは、そこだけ過剰に細かい区別にこだわっている感じがしませんか?

 

どうやらこれは、ニュートンの時代に「七」という数が貴重がられていたせいで、無理に虹を表わす色の数をそれに合わせたためと思われます。

 

性的少数者の運動の象徴である「レインボーフラッグ」というものを、わたしは必ずしも好きじゃありませんけれど、あの六色の色分けそのものは、七色よりも自然だと感じています。「赤、橙、黄、緑、青、紫」です。

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ところで、ここでさらにもう少し細かいことを言わせてもらえば、虹の色における、「赤」と逆の端の色である「紫」は、人間社会で「紫」と呼ばれている色の中でも青に近い「青紫」のことです。別名は「菫(スミレ)色」です。可視光線の中でいちばん波長の長いのが「赤」で、いちばん波長の短いのがこの「菫色」なのです。だから、「紫外線」という言葉にあたるものは昔の文献では「菫外線(きんがいせん)」と書かれていることがあります。菫が常用漢字にないために「紫外線」と言い換えることになったのでしょう。

 

じゃあ、われわれが「赤紫」と呼んでいる色は、虹の色の中にはないのかと、疑問を呈する人がいるかもしれませんが、事実はまったくそのとおり「ない」というのが正解なのです。太陽光線に代表されるわれわれ人間にとっての可視光線の混ざり合った光を、プリズムでスペクトル分解すると、屈折率の低いほうから「赤、橙、黄、緑、青、青紫(菫色)」と並ぶわけですが、それよりも屈折率の高い(波長の短い)光線は、可視光線の範囲から出てしまって、目には見えません。

 

この話はかなり面倒な話になるのですが、特定の波長だけをもった「単色光(自然界では、プリズムでスペクトル分解した場合を除けば、ナトリウムランプのような特殊なものの光としてしか観察されない)」で、人間の目に入って特定の色覚を呼び起こす光は、いちばん波長の長い「赤」からいちばん波長の短い「青紫(菫色)」までであって、よく「色相環」という名で描かれている図の中で「赤」と「青紫」の中間に置かれている「赤紫」は、いろんな波長の波が合成されたときに人間の目が感じる色としてしか存在せず、単色光の色としては存在しないのです。

 

このへんのことは、つぎにリンクするサイトに概略述べられています。