いよいよ本番の日がきた。

てか、問題違うじゃん!、当日の用紙を見て大家はシャウトした。

で、予想外なのは、知らん単語熟語のオールスター感謝祭、難しい問題が並んでる。

教科書ではベンとメリーがトラブルに巻き込まれて、シットな内容だったのに、こっちではマイケルとリーが小難い事をペラペラと…ファック!。

大家は青ざめた、そして遠くでペンが折れる音、大島さんの鬼のような形相が見えた。

あちこちでペンの折れる音、内田さんに至っては銃を握る始末。

大家は涙が止まらない。

王神は教卓の鹿の置物を撫でた

結果は予想通り、惨敗

「ごめん!」
大家は土下座した

「私が英語に的を絞ろうなんて…」
「顔を上げろ」
と王神が言う

「先生…」
大家は王神を見上げる

「やっぱてめーのせいだろうがぁ!」
突然王神が豹変した。
「やったらんかい!」
その時だった、教室の扉が開き

「ハイハイ、学級暴力の最中、失礼」
と校長達が入ってきた。

「何すか?」
と王神、その顔に心はない。

「ちょっと負け犬の顔を拝もう…とね」

その言い草に全員は殺意を燃やした。
「ちょっと校長?」

「なんや?」

「うちのアホ達、今回英語に賭けてたんすよ、でも何すかあれ?、ラサールのが紛れてましたよ」

「ハハ、ここは秋葉高校であって、ラサールでも灘でもないぞ」

「んな事わかってますよ、なんで今回だけ問題が糞難しかったかハッキリして貰いたいんすよ」
王神の声は凄みがかかっていた。

「んなの時と場合…」

「時と…場合じゃねぇ!」
王神は拳を握る

「先生!」
大家は止めようとする

「だぁ!」
王神は拳を教卓の鹿を殴る

「え」
と、全員。

「これ…何すかね?」
と、王神は隠しカメラを掴む

「隠し撮りだなんて…お嫁にイケないわ!」
という前田さんの叫びはスルーされた。

「隠しカメラねぇ…」

「それを…私が仕掛けたって証拠ないやろ!」
という校長の言い分

「内田!、柏木!」
と、王神は2人を呼ぶ
「へい!」
内田は校長の指を掴む

「えっ…」

「はい!」
柏木は粉に校長の指を付ける

王神はカメラを内田に渡す。

「ありました!、先生のと校長のです」

「だよなぁ…こっちももっとハッキリ調べたら正式な証拠でるんですけど」
と、王神。

「諦めろ」
と教頭は校長の肩を叩く

「お前、こっち側だろが!」
校長はクラスを見渡した

「…そやな…これ以上はこっちが惨めやな…」

「小せぇ諍いは両方損すよ」

「はぁ…」

「こいつらの補習無し、俺の給料は10%アップですね」

「アップするかボケェ!」
校長はここ一番でキレた

クラス全員がホッとした。

翌日王神が校長室に来た

「なんや悪態でも…?」

「あの隠しカメラって着替えの映像撮ってます?」
校長は呆れた

「君、教師向いてないね」
と教頭
「私も実はそうしたいと思ってたんですよ」
と田名部さん、大家は嬉しくなった、そう思い田名部さんの方を見ると数字の公式や英単語を書かれたプラモデルを組み立てている。

「ツッコミにくいわ、それ!」
と田名部さんの方に消しゴムを投げるが叩きつけられる。

「でさ、大家」
と、言ったのは宮澤さんだ。

「勉強するったってどの科目にすんだよ、1科目にした方がいいと思うが」
「確かに」
と大家は頷く

「じゃ、どれにするよ?」
王神は問うと、すぐに前田さんが挙手した

「皿回し!」

「ねぇよ」

「スマブラ!」
と増田さんの意見

「だからねぇよ、せめて科目言え」

「失業保険の受給金額の計算は?」
と片山さん

「社労士か、お前は」

「いい加減にしろ!」
と大島さんが立った

「大喜利じゃねぇんだよ!、全く!、先生、リレーはどうですか!」

「そんな試験、日体大でも出ねーよ」

「英語にしません?」時期を伺い、大家は切り出した

「英語なら何とかなると思うんです、一つ情報持ってるんで」

「情報?」
宮澤さんが目を細める

「みんな、ワークブック知ってます?、あれの応用問題ってとこから3問は出るんですよ、それを丸暗記しとけば、20点はいくと思います」

うーんと、AKB組は考えこんだ、そして、しばらくして王神が口を開いた

「ウダウダ言っても仕方ねぇ、大家のチケット買ってやるよ、これから全員テストの日まで毎日、残って英語の勉強な」

先生、と大家は嬉しくなる、96%はダメだけど、4%くらいは何か熱いのがあるのかもと大家は思う。

「団結しましたね」
ノートPCを覗く教頭は小顔になる棒を頬にコロコロした。

「ちっ」
校長は目を閉じた

「がはっ」
熟語の問題を覚えようとした大島さんが、吐血した。

「無理だ…無理無理無理…」

「弱音はいてんじゃねぇ!」

竹刀を持った王神が怒鳴る

「えーと、ベンはメリーの肉体に荒縄を巻きつけ…」

「増田!、んな文ねぇだろうが!」

「D…ドッグ E…エクボ」

「高校英語だろうが!、前田!、なんかムカつくんだよ大家!」

「だっ!、八つ当たり!、どんな教師だ!」

大家はちょっと楽しかった、だって…青春っぽいじゃん!


「あの、いいですか?」
と大家は立ち上がった。

「何だ、ツッコミ」
と王神。

「役割で言うな!」
軽くキレて、大家は続けた
「あの私達、大事な事を忘れてるんですよ。」
「何それ?」
と前田さん

「私らどの科目でカンニングしようとしてるんですか?、それにテストの答えも必要になりますし、あと答えをどこから手に入れるんですか?、そういうのをハッキリしないと…カンニングのやり方だけじゃ…」
大家の長話に、AKB組のアホ達はポカンとなる。

「言ってる事わかります?」
王神以下生徒一同を沈黙が包んだ。

そして王神が口を開いた。
「あの、要は…カンニングすんなら、テストの答えをゲットしろと」

「はい」

「その前に、どの科目でカンニングすっか決めろと」

「はい」

「でもさ」

王神は情けない笑みを浮かべて言う。

「テストの答えっても、アテないし…」
「先生はテスト問題作んないんですか?」

「いや、そういうのは、もっとマトモな先生が作ってるから」

「先生、それ、自分はマトモじゃないです宣言になってますよ」

王神はそれに対して何も返さなかった、そしてしばらく王神は黙っていたが、口を開いた。

「てことは、俺らカンニングできないの?」

「ま、そうですよね」

「…ふざけんな、ゴルァ!」
いきなり王神は黒板消しを大家に投げつける、大家の顔にクリーンヒットした。

「どぅすんだよ!」
王神は喚いた

「ここはやっぱり真面目に勉強するしかないですよ、時間はありますし」

「真面目にね…、お前らの脳味噌、リス並だろうが」
野次るように王神は言う。

大家は挫けず繰り返す
「正々堂々80点取りましょう!」

その時、ある生徒が手を挙げた。