シェラーロ・セロさんには、愛した女性がいました、野中美郷さんという方です。

シェラーロは美郷の写真を見つめる。

シェラーロ・あの人には野中さんが全てだった…私達が考える全てを越える全てです。

珠理奈・そいつの為にここまで…?。

シェラーロ・分からない、エゴの為か、愛の為か、でもセロさんには野中さんがいるから、空は青くて、海はキレイで、草木は生い茂って、動物達は生き生きとしていて。

シェラーロは悲しい顔をする

シェラーロ・でも、野中さんを失って、セロさんの目には空は曇って、海は濁って、草木は枯れて、動物達は息絶えて、世界がそう見えてしまうくらい、野中さんが全てだった。

美郷・私…怖いよ。

セロ・野中さん…。

美郷・先生…私…生まれ変わったら桜になりたいな。

セロ・すぐ散ってしまうよ。

美郷・それでいいの…死ぬ時は美しく散りたいの。

セロ・彼女はその後、病室で灰になって亡くなった。

セロは自らの仮面を指差す

セロ・私の能力は再生能力、彼女の能力は雷、私は彼女の灰から仮面を作った、二人の仮面を取り込んだ影響かな…見た目は彼女になった。

セロは指を回すと一人入るくらいの穴が開く

セロ・前田さん…そこから帰れるよ…ウソじゃない。

前田・あんたは?。

セロ・私はここで終わりだ。
前田・な…なんだそれは…。

セロの右腕と左足はボロボロだった。

前田・私がやったのか…。

セロ・まぁ、そうですかね。

前田・じゃあ…私の右腕と左足も斬れ。

セロ・は?。

前田・フェアじゃねぇからだ。

セロ・まぁ…別に構わないが…。

セロは前田に槍を向けた瞬間、セロの左手が灰になる。

前田・なっ…!。

セロ・ちっ…再生の力が尽きたか…。

前田・そんな…。

セロ・そうだな…あと僅かの命…独り言を呟くとするか…。

現実の方ではもう3日経っていた。

シェラーロ・サドさん、珠理奈さん、ハウルビリー、アスランも来ましたか…。

アスラン・あんたが来いって言うたからやろ。

シェラーロにサド達が招かれたのはセロの屋敷だった。

セロは前田を見つめる

セロ・私はこれでも、今年で40だ…いや…正確には18で時は止まってる、私は18の時には、すでに世界中の権威がひれ伏すような功績を挙げていた、そんな時、私は人の心に興味を持った。

それはセロが18で精神科医をしていた頃。

セロ・どうも…雨貝慧です、野中美郷さん。

美郷・はい、若い先生、あなたは幾つですか?。

セロ・おや、若い先生では不安か?、18だがもう私は精神科医だ。

美郷・頼りないけど…これから楽しそうですよ。

セロ・ふふっ。

美郷・がっ…がぐぁ…!。

美郷は暴れ狂う。

セロ・だが…彼女は仮面の力に狂わされていた、時に突然、本能を剥き出しにして暴れ狂う。

美郷は気を失う。

セロ・ハァ…野中美郷さん…か…。

セロは美郷を抱える。

セロ・彼女の体は日々衰弱していった、私が仮面の力に気づいた時には、もうまともに立てる事もできなくなっていた。

美郷・先生…私…化け物なのかな…。

セロ・そんな事ない…こんな美しい化け物はいないさ。

美郷・先生モテるでしょ。

セロ・話が難しいからモテやしない。

美郷・そうかな?、先生の話…とても分かりやすいと思うけど…。

セロ・君くらいだよ…。

美郷・先生…今、春でしょ…桜…咲いてる?。

セロ・あぁ…満開だよ。

美郷・桜…見たいな。
セロの声・私は君を刹那に思う、桜の木になって僕は君を包みたかった。




優子・ハハハハ!。

大島優子の姿をした前田の本能が高笑いをしていた。

前田・うっ…。

優子・ハハ、後は好きにさせてもらうぜ、前田。

セロ・!、まだ立てるか…。

前田・キシャシャシャシャ…。

前田の顔は仮面が全体を覆っていた。

前田・キシャ!。

前田はセロに殴りかかった。

セロ・ぐっ…なんてスピードだ…。

前田はセロの背後に回り込み、セロの右腕を引きちぎる。

セロ・残念だったな…私の再生能力はさっきの3倍のスピードだ、臓器以外は0.3秒で再生する。

セロは蛇で攻撃する。

前田・キシャハハハハ!。

前田は蛇をよけて、1匹引きちぎる。

セロ・ふん…ランサ・デル・ナーダ!。(無の槍)

前田・キシャシャ!。

前田は不死鳥の羽を剣に変えた。

セロ・ふん…仮面の暴走か…。

セロは蛇で前田を縛る。

セロ・…ナーダ・トゥエルノ。(無雷)

前田を黒い雷が飲み込む。

セロ・…ふん。

前田・キシャシャグバァ!

セロ・何!。

黒い雷から前田が飛び出し、セロの左足を噛みちぎる。

セロ・ちっ…無駄だと…。

前田の口から青白い炎が飛び出す。

セロの体が右腕と右肺が燃え散る。

セロ・ちっ…。

セロは無槍で仮面を剥がす

前田・キ…キシャシャ…うっ。

前田は倒れる。

セロ・体の表面はほぼ再生した…奴が燃やした右肺は戻らんが…。

前田は気がつく

前田・セ…セロ…。