TIME/タイム | 家具 通販 赤や 竹田のブログ

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アンドリュー・ニコル監督の「TIME」を観ました。

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TIME アンドリュー・ニコル

アンドリュー・ニコル監督にハズレ無し!と期待を膨らませて鑑賞。


科学技術の進歩によりすべての人間の成長が25歳で止まり、そこから先は左腕に埋め込まれた体内時計「ボディ・クロック」が示す余命時間だけ生きることができる近未来。
貧困層には余命時間が23時間しかない一方で、富裕層は永遠にも近い時間を手にする格差社会が生まれていた。ある日、ひとりの男から100年の時間を譲り受けた貧困層の青年ウィルは、その時間を使って富裕層が暮らす地域に潜入。
大富豪の娘シルビアと出会い、時間監視局員(タイムキーパー)の追跡を受けながらも、時間に支配された世界の謎に迫っていく。

上記があらすじ。

設定がすごく面白い。コーヒー一杯が約4分というシーンがあったので、
自分がよく行く吉野屋で牛丼を頼んだら…7分ぐらい?いやでも卵をつけて味噌汁をつけたら…、
と脳内で妄想しながら観ていた。
見た目が25歳以上の登場人物がいないのも面白い。
毎日時間を惜しみ常時駆け足で生活する貧困なウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)の日常の描写から、
生きることに疲れた富裕層の人間に時間を貰う場面までは、この世界の雰囲気にすんなり入っていけた。

そして時間監視局員のキリアン・マーフィが登場。
そこで思わず盛大に心の中で突っ込んでしまった。
あんたは25歳というのは無理あるだろ!!
「28日後」や「バットマン」など自分好みの映画に出演する好きな俳優さんだが、
ちょっと浮いてないか??と、ものすごく気になった。

以下ネタバレと愚痴が続きます


中盤以降はウィルは富裕層の出のシルヴィア(アマンダ・サイフリッド)を伴って、
この時間が全てを支配する世界をぶっ壊してやろうと、
次々と時間銀行を襲い、時間を貧民層に配りだす。

ここまででもせっかくの世界設定を活かせない突っ込みどころが多数あったのだが、
この辺から、何かものすごく適当な話になってきなーと感じ始める。
思いつきで行動している素人カップルが、どうしてこんな簡単に次々と銀行強盗を成功させられるのだろう?
時間は=金=命という世界設定なのに、
こんな大切なものを預ける銀行のセキュリティが甘すぎじゃね??
そしてこの二人の行動で、この世界のパワーバランスが壊れ始める。
ちょっと二人が銀行強盗しただけで壊れ始める世界って…。
貧困層の反乱みたいなのを全く想定してないの??

時間監視局員から追われ、ギャングからも狙われ、
二人で安っぽいホテルを根城に銀行強盗を繰り返し、
金持ち(時間持ち?)の車を止めて時間を強奪する姿は、
「俺たちに明日はない」をやりたかったのかもしれない。

どちらかというと、登場シーンは突っ込みを入れてしまったが、
愚直に自分の仕事を全うしようと執拗に二人を追い回す、
キリアン・マーフィーに肩入れをしたくなった。

しかしこの優秀な筈の時間監視局員も、
時間をかけて良いキャラを作り上げてきたのに、
あり得ないミスであっけなく死んでしまう。
色々と思わせぶりな台詞も吐いていたのにそのフォローもなし。

ポイントポイントはさすがアンドリューニコル!と思わせる演出もあった。
(海で泳ぐシーンなんかはガタカを彷彿とさせるすごく美しい映像だし、
逆走しながらのカーチェイスも迫力があって面白かった。
男女がお互いを目指して一直線上をダッシュする場面も、あのシーンだけを見れば画的にすごく良かった)
しかし設定は面白いのに、細かい部分がものすごく適当な印象。
格差社会を世に訴えるようなメッセージ性もあんまり心に届かない。
もっとストーリーを練って撮って欲しかったなー。
なんか惜しい。


予告はものすごく良い出来。