アルバトロスは羽ばたかない 七河 迦南
これはネタバレを書かずに語るのが大変難しい小説ですね…。
前作の「七つの海を照らす星」を読まなくても充分楽しめる内容ですが、
前作を読んでいて良かったと思える場面が多々ありました。
特に登場人物の造形や設定などは今作はかなり重要なので、
前作を読んでおいたほうがいいと思えます。
主人公である保育士の春菜嬢の人間として社会人としての成長が著しく、
子供たちとの各エピソードに心が暖まります。
やや強引などんでん返しと思えた前作よりも、
今回の方が終盤の衝撃度は強し。
もう読みきるまでもうちょっとのところだったのに、
「えっ！マジで！？」と思わず最初に戻って読み返してしまいました。
根幹をなす大掛かりな仕掛けも素晴らしいし、
前回に比べ暗く重い題材でしたが、
希望が見えるエンディングも良かった。
次回作も大期待！