東京バレエ団<ベジャール・ガラ> | 日々のカンゲ記 ふろむパリ→トーキョー

日々のカンゲ記 ふろむパリ→トーキョー

日々の感激と観劇のきろく。パリ生活のこと。

ギリシャの踊り

音楽:ミキス・テオドラキス

1.イントロダクション

2.パ・ド・ドゥ(二人の若者):高橋竜太‐小笠原亮

3.娘たちの踊り

4.若者の踊り

5.パ・ド・ドゥ:吉岡美佳‐中島周

6.ハサピコ:井脇幸江‐木村和夫

7.テーマとヴァリエーション

ソロ:後藤晴雄

パ・ド・セット:西村真由美、高木綾、佐伯知香、田中結子、福田ゆかり、川島麻美子、阪井麻美

8.フィナーレ:全員



ギリシャの踊りは初見だったが、やはり中島周さん、あまり背は高くないけれど、

ラインが美しく、目立つ。

大勢で踊っていてもしなやかさとラインの美しさが際立っていた。

パ・ド・ドゥの高橋竜太さんも小笠原亮さんもピシッと決める所を決めていて、ほれぼれ。

筋肉の動きとスキのない手先、つま先がはっきりと見えて、かっこよかった~



振り付けも好きだった。

でも一斉にいろんなところでいろんな動きをしているので、どこを見ていいのかわからない!

もう一回みたい。






中国の不思議な役人

音楽:ベラ・バルトーク

無頼漢の首領:平野玲

第二の無頼漢‐娘:宮本祐宜

ジークフリート:柄本武尊

若い男:西村真由美

中国の役人:首藤康之



久々の首藤王子!やはり首藤さんはオーラが全然違う!

そして手先がしなやかで、美しい~~そしてどこまでも伸びるつま先!

前日の公演で怪我をされて降板されたらしかったが、それをみじんとも感じさせず

動く彫刻のように完璧だった。さすがプロ!

あ~~嬉しい!首藤さん、今年もたくさん踊っている姿を見せてください!



そして平野玲さんはやはり演技派!

さわやか王子もできるのに、無頼漢のあの迫力もゾクゾクする迫力!




ボレロ

音楽:モーリス・ラヴェル

シルヴィ・ギエム

平野玲‐松下裕次‐長瀬直義‐横内国弘



数年前の「最後のボレロ」を見逃したので、ずっと心残りだったのだが、なんと復活!

ギエムは年をとればとる程進化している。

パーフェクトだった。

ボレロの単調なリズムの盛り上がりと共に、舞台のボルテージも最高潮に。

私も頭が真っ白になってしまい、ただただ、ボレロのリズムと

そこに共存するギエムの身体を追いかけるのに必死だった。

踊るって、音楽と一体になるって、こういうことなのか。

音楽に身をあずけているギエムはどんな気持ちなんだろう。

周りのダンサーはどんな気持ちなんだろう。



終わったあとは、鳥肌とともにぼんやりする頭と自然に涙が溢れる。

会場にいるほぼ全ての観客がスタンディングオベーションをしていた。

かつて日本でこんなに観客がスタンディングオベーションをしているのをみたことがない。

立って、賞賛を与えずにはいられない。

こんなに素晴らしいのもを見せてくれてありがとう。

魔法を奇跡をありがとう。



まさに伝説の夜だったと思う。そこに立ち会えたことの喜び。

だから生舞台鑑賞はやめられない。