最近視た「つまらない映画」3『西の魔女が死んだ』(邦画) | 映画 ネタバレ・あらすじ・結末 最終回まで~ドラマもね

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最近視た「つまらない映画」2(邦画と洋画)の続編記事となります。

最近視た「つまらない映画」3『西の魔女が死んだ』(邦画)

(原作を読んでないのですが、原作の方は、さまざまな賞を受賞している事から、もしかすると素晴らしい内容であるという事も有り得ます。
しかし、ここではあくまで映画の方の感想を述べますのであしからず。)


2008年公開の日本映画。
監督:長崎俊一

登校拒否になった少女がひと夏を、山奥に住む祖母の元で過ごす。だが、祖母の教えが受け入れられず、言い争いをして家に帰り2年後に、祖母が亡くなったという知らせを受けて、母と二人で再び祖母の亡骸が待つ山の中の家へと向かう…という、ストーリーというほどストーリーらしいものもない作品。

自然に囲まれた生活と言うが、その生活の描き込みは浅い。

タイトルから、ファンタジーなのか?と思うのだけれど、
ファンタジーでは全くなく、むしろ日々の生活の処方箋的な事をお婆ちゃんが喋るんで、現実の生き方を示唆する(される)という物語かと思うんだけど、
それにしては、映画『リトルフォレスト』にあるように、
自然に囲まれて暮らしても、なくては困る必要な生活用品の調達をどうしているのかなどは描かれていない。
薪で焚くようなお風呂に入ってるシーンもなければ、
きめ細やかな手作りのお料理も、野苺のジャムの一品が紹介されていたのみだった。
生活感のない映画だった。

気温や湿度に関する描写もなかったし、
ハーフの筈のお母さんがなぜか日本人の顔をしているのも、リアリティ欠如に拍車をかけていた。

そして登場人物の過去の描き方も浅い。
過去を、ただ台詞で語らせるだけで、映像で見せる部分はほとんどなく、もう亡くなっているとされるお爺ちゃんをイメージする事などは視聴者には難題であった。

また、魔女に関しては、ただお婆ちゃんが自称しているというだけで、魔女らしい事は一切しない(作中で、お婆ちゃん自身が私は魔法は使わないと宣言している。)
これは一体、何のための魔女宣言なのだろう?

少女がしてる事は「魔女修行」と大袈裟な言い方をするものの、鶏小屋へ卵を取りに行く・お手伝いの謝礼を隣人宅へ届ける・花の種や苗を植えるくらいの軽作業だけで、
それくらいなら学校の林間学校とかでも出来そう。

鶏小屋が襲われて鶏が全部、噛み殺されるという事件が起こり、少女は凶悪な人相の隣人の男が自分の飼っている猟犬にさせたんでは?と疑うんだけど、
結局、最後まで、その真相もわからずじまい。
ここぐらいは、ハッキリさせとかないと、少女が、しっかり反省出来ないんでダメでしょう?!

正直、お婆ちゃんなりの教育方針がここまで滑ると、届くのは不毛さばかりで、感動どころの話じゃない。

映画には、何某か視る人に伝えたいメッセージがあるんだろうとは思うが、孫にさえそれが届かないとなれば、観客には増々届かない事を、この映画作った人にわかって欲しかった。

ストーリーがつまらなくても、自然の中の生活が眺められれば、それだけでも良いかなと期待せずに視たけど、そっちも、たいした事なかった。