前回書いた「誰に殺されたのか（樺美智子さん ①）」をまとめてみると、
●東大の安保闘争のリーダーは西部邁であった。
●西部邁は旧安保条約も改定安保条約も条文を読んでいなかった。
お祭り気分で騒いでいたのである。
元東大教授西部邁にしてこうなのだから一般の学生で安保条約の条文を読んだ学生は殆んどいなかっただろう。
●リーダーが安保条約の中身も知らずに、あれだけの運動になったのは仕掛けたものがいたからだろう。
仕掛けたものとは改定安保条約が日米間で結ばれると困るものであるな。
●東大生樺美智子さんが衆議院南通用門から国会に突入した際に警官隊と衝突し死亡した。
●樺美智子さんの司法解剖は亡くなった翌日の6月16日朝から慶応大学法医学教室で行われた。
●執刀した医者、解剖に立ち会った医者はいずれも窒息死という点では共通している。
しかし窒息の原因については、人雪崩による胸腹部の圧迫と扼死で判断が分かれた。
扼殺の可能性が出てきた意味は大きい。
●父親が言う「娘はまず警官に頭を殴られ、頭をかばおうとした手を棍棒でたたかれ、さらに首を腕でしめつけられ窒息状態で倒れるところをひざで蹴上られたものと判断されます」は父親の気持ちとしては分かるものの常識的には有り得ないのではないか。
●父親の樺俊雄教授の言うような頭部外傷・脳への損傷はなかった。
正確に言うと頭部の出血はあったが、死の原因になるような量ではなかった。
●警察は警棒は持っていたが棍棒を振り回すことなどあっただろうか？
しかも女性に向かって。
●首を腕でしめつけられ窒息状態で倒れるところをひざで蹴上られたものと樺教授は言うが、警察が1人の女子大生にそこまでするだろうか？。
暴れまわる男子学生に殴られたり傷を負わせれてカッとなってと言う事なら有り得ないこともないが、それでも稀である。
●不思議なことに樺美智子さんが暴行を受けた現場を誰も見ていないのである。目撃者は1人もいない。
多くの、「将棋倒し」が起きるような群衆の中で目撃者がいないのである。
●こんな中で、人が殺されるというのはプロの手口と普通は言うのであるな。
以上が前回のまとめである。
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wikipediaの「樺美智子」の記事の中に書かれていること。
強調文字はwikipediaに書かれているもの。
★死亡当日は、淡いクリーム色のカーディガンに白のブラウス、濃紺のスラックス姿だったとある。
こんな軽装でデモに参加していた女子大生に警察が棍棒をもって襲いかかり、首を腕で締め付けたとは常識的に考えられない。
これだけのことを１人の女子大生にしようとすると、個人的に相当の恨みをもって、殺意がないとできないのである。
★死因は胸部圧迫及び頭部内出血となっている。これについて警察側は転倒が原因の圧死と主張し、学生側は機動隊の暴行による死亡と主張した。
学生側の死亡者を出したことで警察は重点的にマスコミから批判される事となった。
学生に対して批判的であった世間の目も女子大生が殺されたことによって同情的なものに変わって行った。
★これだけ大きな政治的な運動の高まりを、なお一層大きなもの(革命)にするにせよ、鎮めようとするにせよ「犠牲者」を必要とするんだな。
警察官がデモ隊に殺されたとしても流れは変わらない。
しかし、女子大生が殺されるようなことになればマスコミは騒ぎ、世間も動くのであるな。
ジャンヌ・ダルクを必要としたのである。
学生を中心とした左翼や新左翼の運動家にとって樺美智子さんの死は力を与えたのである。
★落合信彦は、著書の中でソ連KGBによる樺を標的に殺害したとする謀略工作の経緯を詳しく述べている
KGBあるいはKGBの息の掛かった者がデモ隊に紛れ込んでチャンスを狙い樺美智子さんの首を腕で一瞬にして締めて殺したということであろう。
落合信彦のどの著作に書かれているのか知らない。
このような著作はマスコミや学者がまともには取り上げないのであるな。
しかし、KGBの幹部要員であったワシリー・ミトロヒンが密かにソ連から持ち出した機密文書であるミトロヒン文書には60年安保闘争の際にいくつかの工作が行なわれたと書いてあるそうだ。
★毛沢東は樺の死について、「樺美智子は全世界にその名を知られる日本の民族的英雄になった」と述べた。（毛沢東は当初、樺を「民族的英雄」と規定していたが日本共産党の抗議を受け撤回していた）。保阪正康によると、樺の死に対し中国からカンパが寄せられた（当時の日本円で約1,000万円）が、日本共産党が全額手中に収め、「これは前衛政党に送られたもの」と主張した。もめた挙句に救援会が作られたが、樺の霊前に供えられた香典はわずかに5万円であったという。これに対し、日本共産党は「わが党はこういう香典のあつかいはまったくやっていない」、「恥ずべきデマ」と否定している。
まあ、wikipediaの記事が真実とは限らないが中国からカンパが寄せられたことは真実かもしれない。中国としては珍しいことであるな。
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チームワークが良すぎない？
