2024年2月 石鎚山旧跡三十六王子社 天狗の羽休め木 | 旅する石鎚信仰者

旅する石鎚信仰者

やはり石鎚山は素晴らしい。

石鎚山旧跡三十六王子社

今回の第21大元王子社への参拝は、この王子社にある「天狗の羽休め木」の再確認

である、この調査は2011年8月に既に終わっていたが緑が茂る時期であり改めて草

木の勢いが落ちるこの時期に再確認してみた。

この「天狗の羽休め木」の事は石鎚山旧跡三十六王子社の本の14頁に次のように記

されている。

「西之川部落のほぼ中央斜面に森があって方一米位の石殿があり大元大権現と唱

う、大元王子である。天狗の羽休め木と伝う直径ニ米余の縦の大木や杉、桧、欅の巨

木が数十本とあったが惜しいかな数年前全伐し雑草の原野に化した。」と記され、ま

た66頁には「その昔ここには抱えにあまる大木が数十本も林立していたという、その

切株が今も残っていた。その大木に天狗が羽休めをしたと伝えている、石鎚天狗の名

をここで聞いて懐かしいものを覚えた。」と記され石鎚山天狗伝承としては大変興味深

い内容である。

この第21大元王子社、今では年に一度の石鎚神社による王子社参拝以外で人が来

ている様子は全くない、社の痛みも激しく静かにひっそりと佇んでいる感じである、石

鎚山天狗伝承が伝わるこの王子社、もはや本に記されているだけで、この伝承自体

を語る人も居ないと思う、しかしこのような迷信のような伝承でも、この本に記されてい

る物はすべて実在し、そのほとんどを発見しここに記してきた。

今回10年以上の月日を経てこの王子社へ参拝したが全く変わる事のない素晴らしい

観は、先人が伝え残してきた伝承と共に静かに残っている事を確認した。

 

 

 

 

 

 

 

石鎚山西之川登山口より入る

 
すぐにクランクがあり
 
この看板の間を入る
 
細い道が森へ続いている
 
石垣の階段を登り
 
水路沿いに登る
 
荒れた山道を少し登ると
 
ここを右へ登って行く
 
ここが大元王子社の入口
 
三十六王子道を示す看板がある
 
すぐに正面が開けて社が見える
 
第21大元王子社
 
コンクリート製の祠が建っている
 
三十六王子社の石殿と旧石標
 

祠の裏に石碑が立ってあり以下の様に記されている

大元神社跡 大元神社者天正年間 

高須賀行重等之奉祀而〇大宮神社並

村鎮守笑明治四十一年十ニ月依内務省令

奉遷合祀大宮神社大正四年五月建之 施主 十亀

 
王子社の右に巨大な切株が残っている
直径は見えている所だけで2mを越えている
 
この切株が天狗伝承の残っている木だと思っている
遥か昔、この木がまだ立っていた頃
石鎚天狗が飛来し、この木の上で羽を休めていたという伝承
 
王子社左にも大きな切株が残っている
こちらの方が二回りほど小さい感じがする
 
王子社周辺は今でも鬱蒼とした感じで木々が茂っている
「やはり石鎚信仰はすばらしい」
m( _  _ )m
 
 
 
 
 
 
 
 
旅する石鎚信仰者