渡辺佐渡市長と

9月20日㈬、渡辺竜五佐渡市長が、世界文化遺産「佐渡島の金山」登録に向けて、気運を盛り上げるため、一連の行事の説明のために、私の事務所へお越しになられました。佐渡から江戸までの当時の「金の道」を、来月から来年にかけて、各地で集会を開き、私共の提案もありスタンプラリー等も開催してたどるという行事です。

◎佐渡島の金山の世界遺産登録は歴史戦

17世紀世界最大の金生産地であった「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録は、私が共同代表世話人を務めている保守団結の会で、昨年の1月の例会で取り上げました。これは、韓国との歴史戦であり、政府は弱腰にならず、堂々とユネスコへ申請すべきと決議文を提出しました。

その後、保守団結の会顧問の高市早苗先生が国会質問で取り上げ、さらに安倍元総理の強い後押しもあり、当事者である新潟県や佐渡市、そして自民党の新潟関係国会議員の働きかけがあり、政府はようやく重い腰を上げ、昨年2月にユネスコへの申請に至りました。

しかしながら、政府の事務的な過誤からユネスコへの申請をやり直すという不手際がありました。が、何とか調整して今年1月に再申請を行い、ユネスコに受理されました。


登録への次の段階として、先月8月にユネスコの専門家の諮問機関であるイコモスから、佐渡に現地調査が行われたところです。


◎戦時下の朝鮮半島出身労働者問題


佐渡の世界文化遺産登録には、韓国の強い反発がありました。それは、既に世界文化遺産登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼,造船,石炭産業」と同じ戦時下の朝鮮半島出身労働者問題、いわゆる徴用工問題があるからです。


「明治日本の産業革命遺産」が登録される際に、韓国の強い反発があり、犠牲者の情報展示を行うという両国の同意があり、ようやく登録された経緯がありました。その後、東京新宿に同遺産の情報センターが開設されたのてすが、その展示をめぐり、わが国は登録時の決議を履行していないとユネスコやイコモスからの勧告、そして、韓国からの強い批判がありました。


その後、韓国の保守政権の誕生もあり、同情報センターにおいて、端島(いわるゆ軍艦島)炭鉱の戦時中の事故の客観的な資料が新たに発見されました。それによると、戦時下での複数の事故で44人が事故死、内15人が朝鮮半島出身者でした。彼らの犠牲者の展示を行うことで、ユネスコや韓国の理解を得ることができ、先日のユネスコ世界遺産委員会の決議に漕ぎ着け、決着をみたところです。


これにより、来年の世界文化遺産「佐渡島の金山」についても、戦時下の朝鮮半島出身労働者問題の取り扱いの方向性が示唆され、登録に大きく前進したと言えます。

引き続き安倍元総理の遺志である「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録の実現に向けて、力を尽くします。