大島商船高専　4代目練習船「大島丸」竣工　女性活躍や感染症対応、防災拠点にも・・・

新「大島丸」を内覧

所管の永岡文科大臣とともに

「日々勉強！結果に責任！」を掲げ、「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする
参議院議員　赤池誠章(あかいけまさあき・比例代表全国区)です。

本年は、癸卯年。「国難を乗り越え、“跳躍”の年に」したいと存じます。

　3月19日(日)、山口県周防大島町にある国立の大島商船高等専門学校(古荘雅生校長)において、4代目となる練習船「大島丸」の竣工記念式典が開催され、永岡桂子文部科学大臣とともに私も出席し、祝辞を述べました。

　大島商船高等専門学校 (oshima-k.ac.jp)

祈念式典で祝辞を述べる(大島商船高専体育館で)

◎練習船が老朽化　新造から30年

わが国は、海洋国家であり、貿易の99.8％、国内でも約4割、離島航路等々、海上輸送に依存しており、海事産業に従事する人財育成は大変重要です。

中学校を卒業して入学する5年制の高等専門学校には、5校(大島・弓削・鳥羽・富山・広島)に商船学科があり、毎年200名の航海士や機関士を育成しています。その担い手育成には、練習船が不可欠です。しかしながら、各校の練習船は新造から30年近く経過して、丁寧に使用しているとはいえ、老朽化しており、その更新が課題でした。

富山高専練習船若潮丸視察 | 赤池誠章ブログ

4年前の平成31(2019)年11月に、自民党本部において、商船高専5校の関係者と地元の首長らが一堂に会して、「商船高専5校の練習船更新と教育の充実」決議がなされ、文部科学省や財務省へ要望活動が行われました。その結果、5校の練習船について、船齢順に計画的更新の方向性が決まりました。

私は、海事振興連盟海洋教育推進プロジェクト座長として、当初から要望を受け、集会や要望活動について、調整役を担っていました。

海洋立国日本　商船高専5校の練習船更新と教育の充実 | 赤池誠章ブログ

◎新造船「大島丸」を内覧

大島丸の前でテープカット

　まずは、大島商船高専の「大島丸」の更新から始まり、昨年10月の進水式が行われ、今回の竣工引き渡しとなりました。

　【山口下関】大島商船高専　新練習船「大島丸」命名・進水式出席 | 赤池誠章ブログ

大島丸操舵室で　窓を大きく取って周囲を見渡しやすく

　記念式典後は、「大島丸」を内覧しました。

　新「大島丸」は、予算約45億円を費やし、環境に配慮して自家発電とリチウム電池を搭載した音が静かな電気推進方式を採用しています。速度は旧のディーゼルエンジンと変わらず13ノット(時速25㎞)です。旧の練習船より長さで15m、幅で3m、総トン数も150トンも大きくなりました。

教室と食堂室　照明に工夫が

授業中は白色、食事中は暖色等

船内の各室を広くとり、快適性が高めています。コロナ禍の経験を踏まえて、感染症対策の療養室を整備しています。

また、商船高専には徐々に女子学生が増加してきており、それを見越して、4人4部屋16人まで女子学生が入ることができ、それぞれの区画に鍵がかかるような対応をしていました。各寝室には、今時の若者対応として携帯の電源が配備されていました。部屋の名前にはハワイ風の名称とし、照明にもこだわっていました。また、災害時の防災拠点となるために、総定員数を99名から150名と拡充しています。