衆議院議員総選挙　1票目は個人名を　2票目は政党名を　1票の較差と投票率低下が課題

　衆議院議員　小選挙区と比例区の定数(出所：総務省)

https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo03.html

「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条に、「日々勉強！結果に責任！」をモットーとする参議院議員赤池まさあき(比例代表全国区)です。

昨年来のコロナ禍について、ワクチン接種が順調に進み、感染者数や重症患者数が減少し続けています。わが国の急激な減少について、国内外の専門家が分析していますが、中々定説はないのですが、反ワクチン運動が少なくワクチン接種が順調に進んだこと、ワクチン接種が進んでもマスク着用が続いていること、課題は多くても経済支援策が手厚いこと等々が指摘されています。とはいえ、引き続き社会経済活動と感染症対策の両立をお願いしたいと思います。

◎衆議院総選挙の選挙制度とは

いよいよ10月19日(火)公示、31日(日)投開票で、第49回衆議院議員総選挙が実施されます。今回の衆議院総選挙は、「コロナ脱却Ｖ字回復解散」(安倍元総理)、「未来選択選挙」(岸田総理)、「自由で民主主義の政権か、共産主義が入った初の政権か、政権選択選挙」(甘利幹事長)と言われています。

　選挙とは、成年した国民の投票によって、国政を運営する代表者を多数決で決める民主政治の根幹です。わが国は、日本国憲法の前文冒頭に「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動」すると書かれている通り、国民の代表を決めて、その代表者が議会を構成して、その代表者が総理大臣を決めて、国政を運営する議院内閣制を採用しています。代表者は選挙区や比例区から選出されますが、選挙区や職域等の一部の代表としてではなく、すべての国民のために政治を行うことが憲法上(15条)定められています。

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　選挙権は18歳以上にあり、被選挙権は衆議院は25歳以上、参議院30歳以上にあります。年齢以外に性別や収入等で差を設けない普通選挙であり、投票内容は秘密で責任を問われないことが定められています(憲法15条)。

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◎衆議院議員の定数は465人(小選挙区289人＋比例区176人)

　今回の衆議院議員総選挙の仕組みは以下です。

　選挙運動期間は12日間で、定数は465人で、小選挙区(定員289人)と比例代表制(全国11ブロック別定員176人)の並立制です。1票目はお住まいの小選挙区の候補者名を、2表目は政党名を記入する2表制です。小選挙区は比較多数の1位が当選者となり、比例区は11ブロックごとの政党名の得票数から比例配分して各政党に議席数が割り当てられて当選者数が決まり、そして各党の比例名簿順で当選者が決まります。

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　国民から批判が強いのが、重複立候補制です。小選挙区で立候補した議員が比例区にも重複して立候補するもので、自民党は小選挙区候補者全員が比例区1位に位置付けています。小選挙区で1位となれば当選となり、比例区名簿から除かれます。小選挙区で残念ながら2位以下となって落選した時に、当選した1位と落選した票の差がどれくらいの割合かということで(惜敗率と呼ぶ)、比例区1位内で惜敗率が高い順で順番が決まります。小選挙区で落選しても、比例区で復活当選することで、ゾンビ(死者が動き回る)のようだとして国民から批判が強い制度です。政党本位の選挙制度では、政党が必要な候補者を確保するという指摘から導入されていますが、他の選挙では認められていません。

◎30年前の政治改革の結果

　約30年前、政治腐敗事件が横行し、政治改革の議論が起こりました。その原因が同一政党内の同士討ちが不可避となる中選挙区制(同一選挙区内で3から5人の当選者を出す)にあるとして、細川非自民非共産連立政権時に、河野洋平総裁率いる野党自民党との合意のもとで、現行の小選挙区比例代表並立制が導入されました。それとともに、税金で政党を支援して金集めに奔走しないようにする政党助成金制度と、選挙違反した場合には連座制等の厳罰化も採用されました。

　その当時と比較すれば、選挙をめぐる腐敗事件は少なくなったとはいえ、国家国民のため不断の見直しを図っていかなければならないのは当然です。

◎1票の較差問題

　現在の選挙制度の課題は、1票の較差です。選挙区によって、1人1票の価値が違うのは民主主義の根幹を揺るがすものとして、幾度の最高裁判決も出たことから、衆議院では1対2以内の原則の下、小選挙区の区割りが見直されるようになりました。その結果、大都市部の小選挙区数が増加し、人口が少ない県の小選挙区が統合され続けています。ただし、各都道府県には必ず1議席与えた上で比例配分するということになっており、各地の最低が2小選挙区となっています。1票の較差を限りなくゼロにしようとすると地方から代表が出せなくなるという難題がいつも指摘されます。その結果、東京一極集中が加速されるのではないかとの懸念が消えません。

　次々回の衆議院議員総選挙では、1票の較差是正から全国小選挙区制の大幅な見直しが行われる予定です。

　総務省の試算では、以下です。

小選挙区では、10増10減となり、増加するのは5つの都県で、東京で5、神奈川で2、埼玉・千葉・愛知で1つずつ10増します。

　一方、小選挙区の数が減少するのは、宮城・福島・新潟・滋賀・和歌山・岡山・広島・山口・愛媛・長崎の10県でそれぞれ1つずつ減ります。

　比例区では、定数176を全国の11ブロックに割りふった試算によると、東京ブロックで2、南関東ブロックで1定員が増える一方、東北・北陸信越・中国の3つのブロックでは1つずつ定員が減ることになります。

◎投票率の低下

衆議院議員総選挙の投票率の推移　(出所：総務省)

https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/nendaibetu/

　以上の1票の較差の問題とともに、投票率の低下も課題と指摘されています。近年の国政選挙の投票率は以上のように推移しています。概ね低下傾向にあります。年代別の投票率をみると、見事に年齢順で投票率が違います。その理由は、政治腐敗事件の横行、選挙制度の変更、争点の不明確さ、投票行動への効果の意識の薄れ等々が指摘されています。　

　ネット選挙が解禁されて8年以上。選挙権年齢が18歳に引下げられて5年以上経つわけですが、今回の総選挙は、争点を明確化して、有権者に投票してもらうべく、力を尽くしたいと思います。

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◎参議院補欠選挙　10月7日(木)公示　24日(日)投開票

　公認　静岡県選挙区　若林洋平(49)　新　前御殿場市長

　参議院静岡県選挙区選出議員補欠選挙 | 選挙 | 自由民主党 (jimin.jp)

　公認　山口県選挙区　北村経夫(66)　現　参議院比例区2期

　参議院山口県選挙区選出議員補欠選挙 | 選挙 | 自由民主党 (jimin.jp)

◎神戸市長選挙　10月10日(日) 告示 10月24日(日)投開票

自民党推薦候補　久元喜造（67）現、2期

神戸市長選挙 | 選挙 | 自由民主党 (jimin.jp)

◎衆議院議員総選挙　10月19日(火) 公示　10月31日(日) 投開票

自民党公認候補