/snsで戯れてまた戯れて冬日かな

/短日やsnsに戯れて

/なにも無き一ト日であれば切山椒

/リハビリやばばに小春や日の廻り

/着ぶくれて畏まりたるデイの朝

/山茶花も残り少なに身を硬く

/さつま芋チップス明日は東京へ母の愛情涙ぐましき

自宅の紅はるかをさつま芋チップスに。

/スタンドに寄りキャベツ買いみな高値

スーパーはしご甲斐も無きかな

/冬ざれや鼻毛を抜いて無聊かな

/お手盛りになに盛るらんか春待つわ

蕗の薹、ごぼう天、コチのてんぷら、などなど

 

倉石智證

日が照ったり翳ったり

ふと、天を仰ぎ人の遠くを見て

「道に眠ることになるのかな」

と彼は云った

空は海と同じくらいに蒼いのに

どこかへさへも行けない

2025,1,27ガザ北部への帰還開始、イスラエルが検問所開放 破壊深刻=ロイタ

 

こんなに蟻の行列ならば道に眠るくらいは雑作もないことだ

ただ道の裏側はどうなっているのかな

思惟的には広大な星空が広がってゐる

幸せになれるんだったら地面の裏側にだってゆくよ

やはらかく包まれて

砲弾の音さへ聞こえない

 

ガザは神話になりつつある

ホロコーストが熄んで80年

人類に進歩が無いことが分かった

もう道に迷ったりしたら出ておいで

長い長い蟻の行列の中で眠ったりする

1945,1,27ソ連軍によりアウシュビッツは解放

「ARBIET MACHT FREI」

働けば自由になれる。

ここだけで100万人以上のユダヤ人が殺された。

 

金魚が部屋を泳ぐ

金魚はブックの上でひらひらヒレを動かしてゐるよ

そんなところにブックを置いておくなんて奇特な人だ

一個の契約すら見当たらない

でも少しでもあり得ると思ふならば

それは大きな美徳だ

2025,1,19川口起美雄「金魚と本のある風景」/日経

 

金魚は文字を読めないから頁は真っ白のままである

金魚はヒレで頁をめくるのかな

思ふことがあれば少しでも何でもいいんだ

実際あり得無いことがありうるかもしれない

『金魚と本のある風景』

図書館とかなんとかではなく

ウソだと思ふなら

×月×日の新聞を読んだらいい

ごらん

軽々とその金魚は頁の中へ潜り込んだ

 

倉石智證