コメのにぎはひ。

勘違いだったらゴメンナサイ

画面でもあるまいにやたらズームしてみちゃった

二本の指で思はず書割を引っ張ってみた

停車していた車はあっちへ行っちまったけれど

こっちへ向かっておばさんはどんどん大きくになって来る

やがてすぐに木の影に隠れるだらう

 

空に、

どうしたのかな気が晴れやらぬ

夏の雲のまんまだ

それを告げに来た

減反政策がどうかしたのかね

門を出で左

稲穂が黄金色に彩やぐ

 

倉石智證

台風一過。

梧桐と曼珠沙華。

故整一くんの本。

/とーちゃんの仕事増やして野分かな

/台風の一過シャインの畑へと

■お隣の重雄さんはシャインマスカットの収穫です。

/のどけしや雨過ぎて聞く門の中

/梧桐を出て土鳩鳴くもの悲し

/しっかりとキリキリシャンと曼珠沙華

/秋の蚊のしつこきまでに集(たか)り来て

/目まといや飛蚊症とや老ひの先

/死者の書を疲れて読んで積んで置く

/書に疲れ秋思やみ難く故人聞く

■ああ、亡くなってもう3年経つな。

/とんとんと叩けば秋の戸外かな

/アカマンマの詩を唄ふなと道の端

■お前は赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな───中野重治

整一くんもきっと同じ想ひかなぁ。

/韮の花白きレースのなか歩む彼はたそと問ふあれは妻なる

妻はみそ汁の具に韮の葉を摘みに。

 

倉石智證

お彼岸。

お墓参り。

オハギ。

/お彼岸や亭主オハギが目当てかも

/お彼岸やカートに入れる菊の花

/お彼岸や掘り抜きの水お墓まで

/お彼岸や隣りの墓の気に掛かり

/彼岸花塀に寄り添ふ二三本

/秋海棠石を背中に日照雨(そばえ)降る

/青草の草の劍と攻めかかるモア喘ぎゐるエンジン吹かす

/放棄地に鉄道草の根を張ってみなこちら見る敵意剥き出し

/天福やカラス残しゝ巨峰かな

/薄の穂ゆれて屋根から顔を出す

/地下茎のさつま芋の畝気配あり

/シロヒトリ蠢くネット雨や來る

/豊作や南瓜に日付彼岸入り

/洒落てみるシャインをハムで巻いてみる

あればうれしき生ハムもがも

/かーさんの南瓜コロッケうましうまし

玉ねぎのほか色々入れて

/缶ビール持て来る親子お隣さん故郷に住み10年は経つ

/雨保ちゐる空に反転つばくらめ

/柿の実の落つる生家の細々し

/靖子ちゃんてゐたね入水千曲晩夏果つ

遠い昔そんなこともあったな。

 

倉石智證