ひとりがいいんだと玉袋をさらけだして風に吹かれている
用も為さないなあ
案山子が笑ふ
野雀がチュン
稲穂がたちまちにして伸びてくるのが分るから
みんな拳になって青嵐に突っ込んでゆく
隠者は脚を等閑に伸ばして
背を粗壁に凭せ
雀がチュン
株価がモニターに上がってゆくのを眺めてゐる
2024,5,19森村泰昌「シュウゴアーツ」本気で遊ぶと世界は変わる。
ひとりがいいんだと指折り数えて
ここから脱出するにはどうしたらいいのと
目の前に栄養食が積み上げられた
「召せませね」
と女は意味ありげに笑ふ
すべてに物憂く
縦のものを横に、横のものを縦にするのもめんどうに
ついに各々方出合え、出合えたまへと
上へ下への大騒ぎになった
真夏の夜の夢は玉袋を寂しく曝け出して
風に吹かれているのにかぎる
そんな夢さへ
倉石智證





















