眠る人で
ありたい
眠らない
木のごとく眠れない人もいて
目覚めてきっと遠くの宙を見てゐる
あんな遠くまで
柘榴の木が黄ばんで、小鳥来
樹間を楽し気に飛び回り
黄落がはらはらと
ばーさんは縁先で両手を拡げて
うっすらと目を瞑り
一心に時に委ねて
時の岸辺にさざ波が打ち寄せ
両肩に眼に見えないモノが降り積もり
降り積もりしてさんさんと
陽と時がばーさんを包み込む
眠らない、眠れない人よりも
眠れる人がいいな
木の形に黄落が降り続いている
小鳥はひとしきり
そして
樹間から遊び出て
青空へと帰っていった
おそろしい傾眠と云ふ重力。
ヒダルさが全身に取り付いて目蓋さへもひたすら重たくなる。
欠伸ほどのつまらなさ、
そして目の端に涙をにじませ、
そして世界が平和でありますやうにとばーさんは祈ってゐる。
倉石智證




















