再び円高が訪れるかどうか予想するには、まずドル円の適切なレートを知る必要があります。
どんな物にも適切な価格があって、安すぎる物はいずれ高くなり、高すぎる物はいずれ安くなります。
市場の「神の見えざる手」によって、需要と供給のバランスが取られるためです。
ドル円の適切なレートを決めるのは非常に難しいのですが、考え方の一つとして、購買力平価があります。
購買力平価とは、2つの国で同じ商品を買った場合の価格から算出します。
ビッグマックが日本で400円、米国で4ドルなら、1ドル=100円になります。
日本で400円、米国で8ドルなら、1ドル=50円です。
でも、ビッグマックみたいに日米で同じ物を売っている場合はともかく、ざる蕎麦みたいに米国では滅多にお目にかかれない物の場合、購買力平価を算出できません。
そこで、物価全体を一つのものとして、その上昇率から購買力平価を算出する方法が考案されました。ただ、物価といっても何を対象とするかで、いくつか種類があります。
国際通貨研究所が発表している今年5月のデータによると、消費者物価では1ドル=130円18銭、企業物価(企業間取引での物価)では1ドル=100円19銭、輸出物価(海外に輸出される物の物価)では1ドル=78円31銭です。
物価の種類によって、かなりレートが異なっていて、話がますます、ややこしくなってしまいました。
そこで結論です。過去の推移をみると、実際の為替レートは、企業物価と輸出物価の中間あたりに落ち着く傾向があるみたいです。
企業物価を超えて円安になれば、円高になり、輸出物価を超えて円高になれば、円安になっています。
そうなると現在の適切なドル円レートは78円から100円の間にあるみたいです。
(続く)
