現在の適切なドル円レートは78円から100円の間にあるみたいだ、というのが前回の結論でした。
でも、円安傾向は続くとの見方も根強いようです。
では、円安が続く根拠として挙げられている理由を検証してみましょう。
原発事故以降、エネルギーの輸入が増え、日本は貿易赤字国となりました。2011年3月以前では考えられなかったことです。
最近のエネルギー価格の低迷で、貿易赤字は減ってきていますが、かつてのような貿易黒字を稼ぎ出すような状況にはまだまだ遠いようです。
貿易黒字が以前のような水準にならない限り、円高はやって来ないのでしょうか?
そんなことはないと思います。
前回、円安のピークだった2007年夏は、貿易黒字国だったのです。それにもかかわらずドル円は123円ぐらいでした。
日本の国際収支の構造が、貿易黒字から貿易赤字に変わったのだから、「もう100円を超えるような円高にはならない」との主張がありますが、これはおかしいです。そうだとしたら2005年から2007年の円高局面はなかったはずです。
貿易収支を中心に見ていても、今後のドル円の行方を予測するのは、どうやら間違っているようです。
(続く)


