街薄暑句会の後の自句自賛(ひとり反省会 160回) | 生涯学生気分

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後期高齢者ですが「生涯学生気分」の境地で若々しく、知的な記事を発信して行きたいと思っています。

 

 令和6年5月16日(木)

 今回も欠席投句2名を含み6名。最高得点者は6点が二人(男性)、一人は療養中の欠席投句。俳句に熱心な方、良かったです。

イギリス紀行の女性の句が3句。幾何学模様のイギリスの庭園が素晴らしかったと。

 

〇私の投句五句

八十年地球の隅を青き踏む              3点

3点とは小生を除いての出席者の満票でビックリ。季語「青き踏む」の本意から外れているとの苦言を覚悟していたのですが。実は「八十年青き地球の隅を踏む」も考えていたのですが。上五も「余生をば」とも思っていました。

スケールの大きさが良かったのかな。俳句の世界では、「地球」と「大根引く」、「草を引く」などの取り合わせの句が結構ありますね。

ともかく、小生としては地球の句は初めてで、良い記念になります。

 

春風やヨイショコラショと通院す           1点

高齢になると月に何回は医者通い。なにかと億劫になりますが、春風に勇気をもらい気合を入れて通院にと。「ヨイショコラショ」の擬態語は敢えてカタカナ表記に。

うるさい俳人は、「よいしょこらしょ」と添削しますかな。ちょっと俳味もあって、小生としてはお気に入りの句。

 

初夏の埠頭をわたる風青し              1点

  過去の自分の俳句の一覧表をみていたら、以前「朗々と埠頭をわたる夏の風」を作っていました。大チョンボですね。まあ今回の方がグッドでしょう。

横浜市民の小生としては、「初夏のみなとみらいの風青し」とすべきでしょうか。ユーミンの歌「埠頭をわたる風」を踏まえています。

 

 

大潮や待ってましたと鹿尾菜(ひじき)刈り      1点

先月、我が故郷、千葉県外房の勝浦市興津に行った時の句。海岸にいたら大きな籠を背負った人たちと出くわす。母娘、夫婦連れといろいろ。せっかくですから磯に出掛け「鹿尾菜狩り」の現場を激写。

小生の子供時代は、収穫した鹿尾菜は浜辺に並べたドラム缶で一斉に茹でたものですが、今は業者が軽トラに載せて町の作業場へと。鹿尾菜狩りの作業者の多くはアルバイト稼ぎとのこと。

 

 

花は葉に不意の訃報に息を呑む

生前にお世話になった十数歳年下の女性の訃報。2月に亡くなられたのですが、小生が知ったのは4月末。突然のことでビックリ。下五は「絶句する」が分かりやすいのですが、散文的かなと思って「息を呑む」としましたが、違和感があったのかも。季語「花は葉に」は、時の推移と無常観を込めたつもりでしたが、独りよがりだったかも。

 

 

○私の選句五句

石楠花や湯屋に通ひし七日間           2点

重箱の真中に置かる花見茣蓙           2点

悪妻のそぶりも見せず粽解く           1点 

湯上りの女性の匂ひ赤つつじ           1点

十薬の一輪挿しの備前かな            1点

 

 

〇その他の佳句  

蒼天に麦笛草笛鳶の笛              2点

雌蕊には薄き紅あり白つつじ           1点

麦秋の風に触れたく歩を速め           1点

※イギリス紀行

五月雨や午前十時のビッグベン          1点

少年の開く手の平さくら貝            1点

青竹やドラム打つ子は無口なり

卯の花や古き画帳の捨て時か

若竹や迷ふは人間ばかりなり 

母の日はウーバーイーツの夕餉なり

アトリエのピンクの薔薇とオウム貝

イギリス紀行

エジンバラ旧伯爵邸にシャワー音

五月雨に塗り絵折り紙園児たち

格子より一片の薔薇青い空

薄暑光コップの水滴煌めかせ