王様の耳は驢馬の耳 | 王様の耳はロバの耳

王様の耳はロバの耳

普段口には、しないで
済んでいることを
こっそりと、呟いて…

人は、誰もが
愚かしくも、
あまりにも、簡単に

与えられ具えていた、
徳や尊厳を自ら失くし
迷ってしまうことを
私が忘れぬ為に書く
普段は口にしないこと。


他者を憐れんだ者が、

今、自らが憐れんだ
在り方をしている
他者という存在が
ソコに在ることによって

今、自らが、
救われたことに
気付けずに

欺瞞的に
醜い己が、本性を現し

自らが
憐れんだと云う他者と

競い争い 競り合い
張り合うように

その他者よりも
自分の方が優れ勝って
憐れんでやっていたんだ。と

自ら主張する真似ほどに
救われない人の
有り様はない。

そんな存在を
憐れんで
人の実相に自ら気付き

己が恥を忍べずに
他者を憐れみ偲ぶことも
敵わない。

残念な人の有り様を
ソコに見て
憐れんでは

その瞬間に
自らばかりが、救われる
その恥知れずに

欲深く、業深く
貪欲に犯されてしまうことは

とても寂しく虚しく
侘しくさもしく
孤独で心細く
とても不安なことだろう。