僕は、学校の管弦学部でチェロ弾いてた事がある。部活はずっと続けたかったんだけど、チェロで音大行くわけじゃないし、ピアノ科の試験にチェロの試験は無いし、ピアノは真剣にやり始めたのが遅かったし・・・



とか、色々有って、高校3年生の定期演奏会の前にオケ部は退部しちゃったんだけど、今でもオケって憧れるし、好き(聴くだけじゃなくて、機会が有ったら中に入って弾きたいドキドキ)。 音楽の道に進んで、当時は知らなかった色んな曲にも触れて、当時は知らなかった好きな曲はいっぱい出来て・・・



けど、思春期の記憶って強烈みたいで、「ブラームスは2番の交響曲」、「ドヴォルザークは8番の交響曲」、「チャイコフスキーは5番の交響曲」っていう、オケ部時代に中に入ってピーピーやってた曲って、今でも特別にグッてくる。ドヴォルザークなんて、「彼の交響曲でイチバン好きなのは?」って聴かれたら「7番」って答えるくせに、それでも、8番が聴こえて来るとキュンとくる。



今日はそんなドヴォルザークの交響曲を聴いてきます。 オケの中には幕張西(現・幕張総合)高校時代の知ってる顔が居るらしいので、ダブルで懐かしんできます。 昔の事を、「懐かしい」とか書いちゃうのは年をとった証さ。 フフッ



ちなみに、今日のプログラムの1曲目はワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲なんだけど、この曲って高校時代に演った時は、最後の2小節をリピートしてたから、リピートが無いと違和感有るんだよねガーン

ラヴェルの作品って、学生時代に某コンクールで『クープランの墓』を弾いたのを最後に、それ以来全く人前では弾いてない。フランス音楽に対して、あまり適性は無い事を自覚してるし、そのフランス音楽の中でも、特にラヴェルの音楽ってのは、ドビュッシーやフォーレよりも、波長が合わない感じが有るので、「別に、合わない作品を無理して弾かなくてもね・・・そういうのは、得意な人にお任せしましょうか」

ってわけで、リサイタルでは、1度も取り上げた事がない。好きは好きなんだけどねあせる 

とは言っても、「ピアノを教えてる」って言うからには、生徒にラヴェルの曲をレッスンをしないってワケにはいかないし、レッスンするからには隣で弾けなきゃいけないとも思うので、一応主な曲に関してはサラっと練習したりするんだけど、昨日の日記でも書いた全音 版のアナリーゼ(分析)を読みながら弾いてみたらラヴェルの練習が楽しいビックリマーク 今までと全然違うイメージになってきたかも。

 
楽譜って、そんな大切なモノなんだけど、無頓着な人も居るし、不勉強な人も少なくない。以前、或る日本人ピアニストの方にラヴェルの「夜のギャスパール」のレッスンをして頂いた事が有るんだけど、その時レッスンに持ってったのは森安先生の校訂された春秋社 版。そしたら、そのピアニストの方は、楽譜を見るなり、「駄目よ、そんな楽譜ビックリマーク ちゃんとデュラン版を使いなさいよビックリマーク」だって。中身も見ずに「本場の楽譜を使いなさい、日本の楽譜は駄目よ」ってさ。「(アタクシの先生の)ムニエ先生もデュラン版だったのよ」って続けたんだけど・・・当たり前じゃん、昔はデュラン版しか無かったんだからハートブレイク


ちなみに、その故ジェルメーヌ・ムニエ先生は、東京音大の講座で、夜のギャスパールの公開レッスンをされた時に、デュラン版を使ってた生徒に対して、『なんで貴女はデュラン版なんて使うの!? 日本には春秋社 版っていう素晴らしいラヴェルの楽譜が有るのにビックリマーク』って仰ってた・・・嗚呼、残念。


どんどん新しい楽譜が出版されて、その中には「おおっビックリマーク」って思う素晴らしい楽譜も有る(変な楽譜もまた沢山有るけど)。 いつまでも、「自分の習った事だけが正解」なんてやってたら、気付いた時には浦島太郎だよねえガーン

 

          ↓          ↓          ↓

CDはネット買い、楽譜も通販・・・ってしてると、確かに便利では有るんだけど、『お店で偶然目に飛び込んできたディスク、ジャケットが気になって何となく買ってみたら激ヒットだったんだよラブラブ』って事もなくなっちゃうわけで、たまにはリアルに出歩いて、商品を手にとってみるのも面白い。

 
昨日は「ヴァイオリンとピアノのためのソナタ」の楽譜を買いに行ったんだけど、ついでにピアノのコーナーも物色。 そしたら、全音 から出版された、『ラヴェル・ピアノ作品全集(全3巻)』の楽譜が目に飛び込んできたんだけど、パラパラめくってみたら、素晴らしいビックリマーク


このところ、日本の出版社から続々とラヴェルの楽譜が出版されてるけど、その楽譜の中では、森安芳樹先生の校訂された春秋社 版がお気に入りで、生徒がラヴェルの作品を勉強する時にも勧めてるんだけど、昨日「発見」した全音 のラヴェル全集もこれまた大変に素晴らしい。全音 からは、2002年に演奏頻度が比較的高い作品を集めた「選集」が出版されてたけど、この「全集」は、その「選集」に含まれていなかった作品も追加して、新たに編まれたもの。
 
ラヴェル全集
 

僕の学生時代は、「ラヴェルと言えばデュラン版」って感じだったんだけど(って言うよりも、他に無かった)、これは大変にミスの多い楽譜で、例えば、「夜のギャスパール」を勉強しようとすると、譜読みの前には、先生や先輩からの「印刷ミスのチェック楽譜」とデュラン版を見比べて、朱ペンでチェックする事から始めなくっちゃいけなかった。


春秋社 版は、そうした「出版時の印刷ミス」が徹底的にチェックされてて、この楽譜の登場によって、ラヴェルの曲は格段に取り組み易くなった。春秋社 版には、寺西基之先生の解説が付されてるんだけど、全音 版の解説は三善晃先生と石島正博先生。寺西先生の解説に不足が有るわけじゃないんだけど、三善先生と石島先生による解説(というか、楽曲分析)は本当に面白いしし素晴らしいビックリマーク 譜例も豊富で、判り易くって、ある程度までピアノを習った人とか、専門的な興味が有る人には、本当に面白楽譜だと思うので、オススメですニコニコ ただし、楽譜そのものに関しては、運指や譜割りを含めて春秋社 版に軍配。個人的な意見だけどね。

それにしても、最近の日本の出版社ってホント頑張ってるビックリマーク 嬉しいビックリマーク(輸入版より安いしねにひひ