昔勉強した楽譜を見かえして、そこに書かれた注意を見てると、当時のレッスンで言われた事だけじゃなくて、学校で悩んでた事とか、家の事とか、色々思い出されたりするから面白い。書き込みって言っても、一言二言って感じで、細かな事は書かれてないんだけど、なのに(だから?)色々思い出しちゃうんだよね。



他の先生から移って来たり、コンクール前にアドヴァイスを受けにきたりする生徒も少なくないので、他の先生の書き込みを目にする機会も多いんだけど、そんな「他の先生の書き込み」を見てビックリさせられる事がある。今までお世話になった先生は、楽譜には殆ど書き込みをされない先生ばかりで、それが当然だと思っていたし、余り楽譜に書き込みをすると、考える事をしなくなるし、イマジネーションを制限してしまう気がするので、教えるようになった今も最低限の事しか書き込まない。



けど、先生によっては、『これでもかビックリマーク』ってくらいに書き込む先生もいらっしゃる。他の先生から移ってきた生徒さんに、『じゃあ、今まで習った曲弾いてごらん』って言った後、鉛筆でギッチリと書かれた上に、何色もペンを使って、更に様々な書き込みがされた譜面を差し出された時には、思わず「これ、何が書いてあるか判る? 沢山書き込みが有るけど、この中では何がイチバン大事なんだったっけ?」って訊いちゃった。



無邪気に「んーと、わかんないです」って答えられて、思わず大爆笑してしちゃったけど、殆ど元の楽譜が見えない楽譜、イマジネーションを妨げるどころか、そんなの判るわけはないよねえあせる 多分書き込んだ先生本人も、判らないんじゃないかって思ったけど。それにしても、ジャクソン・ポロックの絵かと思ったガーン

 
ポロック

本当に素晴らしい演奏でした、遠山慶子さんのリサイタル。
こんな幸福な気分になれたコンサートは久しぶりビックリマーク

 

遠山慶子女史

 


先ず、スカルラッティのソナタが、誰にも真似の出来ないくらいの典雅さと滑らかさをもって演奏されたのに続いて、ショパンのマズルカと幻想ポロネーズ。声高に叫ぶような箇所は皆無なのに、強い訴求力ビックリマーク 前半も素晴らしかったけど、後半のドビュッシー(前奏曲集第2巻全曲)は、その更に上をいく今回の演奏会の白眉。巨匠って言われる人も、脂の乗り切ったヴィルチョーゾって人も、話題の新人の演奏会にも出掛けてるけど、今回くらい感動的なドビュッシーを聴いたのは・・・もしかしたら初めてかも。


 

遠山慶子さんの演奏会を聴きながら、以前内田光子さんが、テレヴィのインタビューの中で、『極限まで自己を滅していって、聴いてる人の中で“内田光子を聴いてる”って感覚が無くなって、曲の素晴らしさだけが残るような演奏が理想』って話してた事を思い出した。内田光子さんの演奏は大好きで、モーツァルトの協奏曲や、ドビュッシーの録音も良く聴くし、何度も演奏会に出掛けてる。ただ、素晴らしいって思いつつも、その演奏を聴いてると、頭からお尻まで『ワタシはね、“作曲者の意図”はこうだ思うのビックリマーク 細部まで良く聴いてビックリマークって言われてる気分になっちゃって、どうも緊張させられるって言うか、「リラックスして聴く」って風にはなれないところがある。



遠山慶子さんの弾くピアノは、それとは対極。強い芯を持ってるんだけど、「演奏者の感じたイマジネーションを聴衆に伝える」ってより、演奏者のイマジネーションが聴き手のイマジネーションを触発するって言うか、客席に座ってると、舞台の上で鳴った音が身体に染み込んできて、それが身体の中で無限に広がってく・・・って感じ。これなんだよねー、音楽を聴く醍醐味って。



聴きながら、いつの間にか意識の中から彼女が消えてっちゃって、「スカルラッティって素晴らしいビックリマーク ショパンって素晴らしいビックリマーク ドビュッシーって素晴らしいビックリマーク」って風になってく。20年前に発売された或るピアニストのCDの解説書で、遠山慶子さんが相澤昭八郎さんと対談をされてたんだけど、その中にこんな事を仰ってた。

 


「個性的だというのは、コントラストを付けてメチャクチャやるのを云うんじゃなくて、『自分に忠実で他に何も出来ない』っていうのが個性だと思う。」


彼女の演奏は、その言葉の通りだった。はじめの音から最後の余韻まで、ずっと強い意識を伴ってたんだけど、同時に『こういう表現も素敵でしょ? でもこういう風にも弾けるのよ』っていう(「確固たる意思」とは一見相反するようにも見える)「自由度」も伴ってたのが凄いビックリマーク 今回のリサイタルは、25年振りのソロリサイタルだったとかで、次回がいつになるのか全く判らないけど、次も絶対行くつもり。 はー

これから暑くなるに従って、『海が呼んでるのさ』なんていう、海が大好きな人達や、そんな「海が大好きな人」が好きな人!?なんかで海水浴場は混雑してくわけだけど、さて僕はどうかといえば、混んだ海になんて出かけずに、エアコンの効いた家の中でゆっくりする方が気持ちが良いと思う性質だ。

 
浜焼き
 

今日は午前中のレッスンをした後、午後のレッスンが始まるまでの時間に九十九里の浜茶屋、『向島 』に行ってランチ。海水浴はしないけど、海のものは好き。海のものを食べるなら、「海の側のお店で、潮の香りを感じながら」ってのは最高のスパイスだと思う。海で泳いで、合間に浜焼き&食べたらまた海・・・ってのも良いんだろうけど、「空いてる時期にゆっくりと」の方が好きドキドキ