福建省客家土楼
週末に、福建省南靖という場所にある、ユネスコ世界遺産である土楼に行った。
土楼というのは、12世紀頃に、中国の中原(河南省あたり)から、異民族の支配を
逃れるために、漢民族の一派が、南下し福建省のこの付近に、住み着いた。『生活と防衛を集団で行う組織の、特徴的な伝統建築と機能の例として、またその環境と調和したあり方に関してすぐれている』。
円方と長方形の形の建物であり、700年前から500年前に建てられた建築で、客家族(はっかぞく)という民族が、今でも住んでいる。客家(はっか)とは、お客様という意味ではなく、よそ者という意味で、当時は原住民から身を守るために、山の奥のほうに、このような砦を築いた。
本当に山奥の山奥にあり、厦門から車で4時間もかかった。
円方の土楼が山の奥から見えてきたときは感動でした。
おお、こんな山奥に、隠れるために作ったんだと。
地元の文化とは一線を画し、独自の文化を形成したといわれる。
土楼の中には、人が住んでおり、円形の集合住宅の一部屋一部屋に洗濯物が
干されてあった。
元朝の時時代から明朝の時代、清朝の時代へと次々と一族が南下し
このあたりに住み着いたとかで、基本的にひとつの建築に親戚や同族でかたまったとか。大き場所では700人から800人も収容できるようで。中国人の共同体の絆の強さを感じます。驚くことにこれらの集落には、身分の上下がなく、すべての部屋は同じ材質おなじ間取りで創られており、封建の時代であったはずなのに、同族故にすべて公平な村社会が形成されていたと思われます。
よくこれだけの山奥に、これだけのものをつくったなあと。大きな土楼では作るのに30年を要したといういうほどです。材料を運ぶだけで大変であると。
NASAその昔、衛星写真でミサイル発射台と誤解するほど、立派な大きな円形の建築物が点在していたと。
中国に来て、万里の長城や西安を除いて、良く見に行くのは、近代のものであったり、清朝のものであったりすることが多かったですが、元朝や明朝のものを見るのは、なかなか少なく、感動でした。せっかく中国にいるのですから、できるだけ多くの歴史遺産をみたいものです。
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